第24話 スライム戦
結局、精霊さんの言う通り神層九階まで正直言ってあっけなかった。
簡単に説明すると、深淵層と星層は私が範囲奥義放てば簡単に全滅する程度。
神層一階は、炎属性ボスモンスター、フラムエンシェントドラゴン。『エンチャント・絶海』と『マジックエンチャント・水』を付与した大鎌の単体最強奥義で一撃。
二階は、水属性ボスモンスター、 水龍ウォータリア。『闇ト氷ノ閉ザサレタ牢獄』で捕まえて『全テヲ食ラウ氷ノ獣』で凍らせて『時ノ牢獄ノ管理者』で亜空間に送り込んで破壊するだけだった。
三階は、土属性ボスモンスター、巨人タイタン。これは魔法最大火力のディメンションカットで細切れにして終わり。
四階は、風属性ボスモンスター、風の使者ウィンドステッパー。すばしこかったから身体能力にバフをかけて追いかけたらソニックブームで消滅した。
五階は、氷属性ボスモンスター、フェンリル。炎属性最強の超新星爆発で一撃。
六階は、雷属性ボスモンスター、雷獣フルミネ。身体強化でタコ殴りにしたら死んだ。割と楽しかった。
七階は、闇属性ボスモンスター、魔人アルトル。めちゃくちゃ煽ってくる敵でイラついたから全属性魔法の最大火力を叩き込んだら跡形もなく消滅した。
八階は、光属性ボスモンスター、天使アルフィーネ。とってもいい人でしばらく雑談してたけど、やっぱりボスの法則には逆らえないようで、悲しかったけど痛みが内容に消し去った。
そして九階層、いよいよここが最後の階層。精霊さんいわく私でも楽しめるらしい。
どんなボスなんだろう。
心の準備ができたので扉に触れるといつも通りゴゴゴゴゴゴゴッ!という音と共に扉が開いた。
そして中に入るとそこには一匹のスライムがいた。
最後がスライム?
しばらく観察しているとそのスライムはもぞもぞ動き出し、やがて人型を取った。
その姿は純白の白髪で紫色の目をしており、背丈は幼い少女くらいの低身長。
手には大鎌を持っており、赤と黒のドレスのようなものを着ていた。
それは私自身だった。
スライムの私は私と同じ声で言葉を紡いだ。
『起きて『紅月』『エンチャント・絶海』『マジックエンチャント・水』『エンハンス』『ハイエンハンス』『エンハンスフィールド』『マルチマジック『フロストゾーン』』『アクセラレート』『ハイアクセラレート』『オーバーリミット』『レゾナンス』『ハイレゾナンス』』
「っ!まずい!私もバフかけないと!起きて『紅月』!『エンチャント・獄炎』『マジックエンチャント・炎』『エンハンス』『ハイエンハンス』『エンハンスフィールド』『マルチマジック『フロストゾーン』』『アクセラレート』『ハイアクセラレート』『オーバーリミット』『レゾナンス』『ハイレゾナンス』」
私が詠唱が終わった瞬間に突っ込んできた。
あっぶない!ギリギリ防げた!
私は後ろに飛びのき、相手の姿勢を崩し、姿勢を直す隙も与えずに加速して切りつけた。
っ!固い!そのせいで浅くしか切れなかった!
その傷も逆再生するようにすぐに直っていった。
これは...細切れにして複数の亜空間に捨て去るしかないかな...
...それにしても楽しい。私の本気が出せそうな相手がいてうれしい。
「いいね...こんな強敵は初めてだよ!こんな楽しめそうなのはピュールさん以外いなかった!もっと私と楽しもう!大鎌術『三日月』!」
私は鎌を四回振り抜き四連撃の斬撃を放つ。
思考までは真似てないようでその時その時の最適解のみを取ろうとする。
おそらくそこが弱点になるんだろう。
『結界術『四重結界』』
斬撃と結界がぶつかり激しい音が鳴るがスライムは無傷でそこに立っていた。
『大鎌術奥義『死ヲ導ク波』』
...?なんでその技を今放ったんだ?
隙ができてからじゃないとまともに当たらないのに...
もしくは隙を作るために放つ魔法なのに...
もしかして最高火力を撃つようになってるのかな?
まあいいや打ち消そう。打ち消すなら同じ技でいい。
「大鎌術奥義『死ヲ導ク波』『闇ト氷ノ閉ザサレタ牢獄』『全テヲ食ラウ氷ノ獣』『時ノ牢獄ノ管理者』!」
とりあえずさらに相手を閉じ込めて攻撃してみた。
私ならここで大鎌術で破壊して逃げるんだけど...スライムは...
『『超新星爆発』』
あーやっぱり魔法は対抗属性の最高火力を出すようになってるぽいな。大鎌術は適当かな?
これ攻略簡単になっちゃった。
このスライム多分光魔法とか闇魔法使わないや、あれ火力一切ないし
だって火力出せないように封印魔法かければいいよね?そのあと複数の亜空間にバラバラに送り込んで封印しちゃえば終わりだよね。
ただ、あいつを完全に断ち切れるのは『死ヲ導ク死神ノ鎌』くらいかなぁ?防御力は異常に高いし再生能力も高いっぽいからな。けど『死ヲ導ク死神ノ鎌』は連撃じゃないから細切れにできないんだよなぁ。
仕方ない体が壊れるかもしれないけどさらにバフをかけて斬ろう。
「『オーバーリミット・改』『限界突破』『限界突破・改』」
うぐぅっ!やっばい...ほんとに体の負担がやばい。もう攻撃は一発しか放てないかな...それ以上放つとほんとに体がちぎれとぶ。
あいつの攻撃に合わせてカウンターで撃とう。
『マシンガンボルカニックバレット』
ねぇ!それはほんとにまずい!...ッかくなるうえは避けていくしかない...!
私は動かすのもやっとの体に鞭を撃ち無理やり体を動かして多少被弾しながらもスライムの方へと向かう。
「...ッ!これでおしまい!大鎌術奥義『死ヲ導ク死神ノ鎌』!!!」
魔法を放って動かなかったスライムのもとへたどり着き最後の技を放つ。
その技は様々な方向に死神を召喚し同時にブンッ!という音が鳴るスピードで鎌を薙いだ。
その鎌の勢いはすべてを切り裂き切れないはずの魔法陣はおろか空気すら切り裂きすべてを亜空間に捨て去った。
「おわっっったぁぁぁぁ!うぐぅ、やばい回復しないと『エルダーヒール』...ふぅまだ体痛いけどこれでとりあえず10階層に行くのは何とかなるかな......あとは神々の開放だけだ...」
私はそうつぶやきスライムが消滅したのと同時に開いた扉を通り過ぎ神層十階、ダンジョンコアがある部屋へと向かうのであった。
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