第16話 公爵家の晩餐会(1)
祝福の儀式を終え、家族と共に屋敷に戻ったその夜、私たちの一族の関係者がほとんど全員参加した盛大な宴会が開かれた。
この宴会は、貴族の家内での非公式な行事であり、祝福の儀式の主役を祝う場であると同時に、一族内の一員たちの結束と調和を深め、未来の繁栄を確認する場でもある。
この宴会と新しい始まりの宴会(The Banquet of New Beginnings)の違いは、大外的な宣布の有無にある。つまり、一族内に限定されたこの宴会は家族の行事であり、新しい始まりの宴会は貴族社会への進出を確定し、一族の未来を外部に宣布する場である。
今日の宴会は私たちの一族の歴史の中で非常に特別だ。まず、私たちの一族は国内でもっとも注目される公爵家であり、当主である父は現職の外務大臣であり、母は過去に皇位継承権を保有した皇女である。さらに、一族自体が長い歴史と伝統を持っており、関係者の数も相当多い。
次に、今日の宴会とその後に開催される新しい始まりの宴会の主役は、双子である私たちである。父と母の後継者として生まれ、初めから非凡だとされた私たちは、一族内でかなりの注目度と強大な影響力を持っている。
一族の宴会は、大邸宅の敷地内にある中規模の宴会場で開かれた。天井には明るく輝くシャンデリアが吊るされ、壁には一族の歴史を描いた古風な絵画が掛かっていた。テーブルの上には一族の紋章が刻まれた磁器の皿と銀製の食器が並んでいた。
一族の構成員や関係者たちは、それぞれの序列に従って席を取り、互いの話を楽しみながら良い雰囲気を作り出していた。宴会の中心には、今回の主役である私たちが座っていた。
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