　秘密オークションに参加してから3年間、私たちは多くの分野に投資したり運営したりしていました。特に、薬品、化粧品、希少品、香辛料、貿易、そして孤児院に多くの投資をしています。

　薬品や化粧品、希少品、香辛料、貿易などは、当然のように莫大な利益をもたらします。ですが、孤児院に投資している理由については、理解しにくいかもしれません。

　確かに、私たちは潜在的な人材や特出した人材を確保するために、多くの奴隷を購入しています。しかし、社会的にも経済的にも、それだけが答えではありません。

　独自の教育システムを保有している私たちの立場から考えると、未来の人材を育成する方法も検討対象です。孤児院の場合、短期的な観点からは大きな役に立たないかもしれませんが、長期的な観点から考えれば、「人材確保」と「勢力拡大」という二つの観点から非常に有益であると判断されます。

　実際の孤児院の運営状況はケースによって異なるでしょうが、一般的には経済的な負担が非常に大きい側面に属します。彼らの経済的な状況に継続的に投資したり後援したりするならば、社会的にも経済的にも状況が大いに改善されるでしょう。

　すべてが順調に進んでいると判断していた矢先、1年後に私たちが参加しなければならない「祝福の儀式 (The Blessing Ceremony)」と「新しい始まりの晩餐会 (The Banquet of New Beginnings)」について、両親から聞かされました。

　私たちは貴族が実施するそのような行事について、すでに事前に知っていましたが、大きな関心もなく、宗教や慣習に対する関念も理解したり受け入れたりする立場ではなかったため、可能な限り避けたかったのですが、私たちが貴族という地位を利用している立場上、社会的な権利や義務について認める必要があるため、私たちもその二つの行事に参加する必要がありました。

　そして1年が経ち、私たちが「祝福の儀式 (The Blessing Ceremony)」の日程をこなさなければならない当日がやってきました。