第67話
あれからもう数分は戦っている。
輪廻の魔力もだいぶ削れてきた。
「[大気]は【輪廻】する!!」
「〈ハリケーン・ウォール〉!!」
ジェナが輪廻の基礎攻撃に耐えた。
「【狂獣変化:
風が止んだらヴァンは足をゴーストのものに変えて浮遊し、上から龍の腕で攻撃する。
これ、無意識でやってるってマジかよ…
「ビルト!!息を合わせるぞ!!」
「あいよ!!【スリングショット】!!」
『スキルの…』
「
さすがに空気を呼んだのか、バナナとか、たらい落としとかを出さなくなった。
今回は電気ワイヤーだ。
「会長やれ!!」
「【ショット】!!〈ボルテックス・リング〉!!」
会長は初めて俺達と組んで戦うのに、合わせるのが上手かった。
しかし、どれだけ上手くいっていると思っても、たった一手で状況はひっくり返る。
「重力魔法〈グラビティ〉……魔力を使い過ぎたか…」
重力魔法!?
体が、動かない…!!
みんな、重力で倒れてる。
ジェナだけは両足で立っていた。
「私は…まだ…」
「…〈4G〉」
「うっ…」
「……恨むなら、お前達に戦わせた山田賢太郎を恨むんだな。」
このままじゃ、押しつぶされて終わりだ…
何とか、何とかならないのか!?
手榴弾…は使えるのか?
ここから投げたところで輪廻に届く前に重力で落ちる。
そこで爆発なんかされたらこちらも…
投げる必要はあるのか?
これなら、いける!!
「転送魔法〈トランスファー〉!!」
俺は手榴弾のピンを抜いて輪廻の頭上に転送魔法で送りつけてやった。
__ドン!!
重力が元に戻った!!
「動けるやつ、畳みかけろ!!」
今、今とどめを刺さなくては、もうチャンスはない!!
「……〈プラズマ・アックス〉!!」
「【龍爪】!!」
「【スリングショット】!!」
「【ショット】!!〈トランスファー〉!!」
会長は再起不能…
でも、これならいける!!
今の全ての攻撃が、輪廻に直撃している!!
__ザン!!
俺が銃弾で撃ち抜いた場所にジェナの紫の炎を纏った斧、反対側からはヴァンの爪、ビルトの石は珍しく、輪廻の眼に直撃。
輪廻の体は再度斬られた。
しかし、輪廻の上半身はボコボコと下半身を再生させる。
俺は銃に弾を込めようとしたその時に気付く。
「弾が、無い…」
魔法眼で何とか魔力は回復したが、元の魔力量に戻ってしまった。
これでは大した威力も出せない……
ジェナは!!
ダメだ、全員、倒れている。
もう、終わり……
「さっきはよくも…面白くないとか言ってくれたな…一泡吹いてもらおう。」
遠くからそんな声が聞こえる。
会長だ。
「【ショット】!!〈ボルテックス・リング〉!!リンタロー君!!もう一度だ!!」
__ドスッ!!
『スキルの発動条件が満たされました。』
「
俺が引き当てたスキルの効果は…
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