第49話
「氷結魔法〈ブリザード・プリズン〉!!」
さっきの火炎魔法を撃った人とはまた別の人が氷結魔法で俺を氷漬けにする。
やばい、やばい、やばい…
なんでだ?なんで俺が狙われたんだ?
いや、それよりも、一刻も早くここから抜け出さないと!!幸い、凍らされるときに反射的に口元を手で覆ったから呼吸はできる。
まあ、じきに酸素は無くなるのだろうが…
なんとか、この氷の塊から抜け出す方法は…
火炎魔法で暖めて溶かして出るか?
いや、それじゃ溶かす前に酸素が無くなって死ぬ。
灼熱魔法は?
俺の魔力で出せる温度なんてたかが知れてる…
粉砕魔法は…氷と一緒に俺も割れそうだから却下…
クソ、どうすればいいんだ!?
なんかこの氷を消すか溶かすかできるやつ…
消す?
魔力変換スキルで魔力に変換したものは消えてしまう…
仮に俺がこの氷を魔力変換で消したとする。
すると吸収した魔力は俺のものになる…
一石二鳥ってやつか?
やるか!!
「【魔力変換】!!」
すると見事に氷は消え、俺の体内に魔力として蓄えられた。
成功だ!!
「治癒魔法〈ヒール〉!!」
「まさか、あの氷塊から脱出することのできるレベルだったとは…」
氷の中では何も聞こえないし見えない状態だった。
ビルトの姿がない。
まさかやられたのか?
まあ、無理もない。ここからは俺とジェナで…
「〈ブリザード・スピア〉!!」
__ドスッ…
「【魔力変換】!!〈ヒール〉!!」
「〈ブリザード・アロー〉!!」
__ザクッ
「【魔力変換】〈ヒール〉!!」
ダメだ、せっかく脱出したのに、氷の奴のせいで体を治すので精一杯だ。
避けようにも避けられない。
魔力変換で得た魔力は自分の魔力じゃないから魔法眼では回復しない。
「〈ブリザード・ソードレイン〉」
空に無数の氷の剣が…!
もう、ダメ…
「〈フレイム・エレキサンダー〉!!」
刹那、俺の目の前に現れたのは…
「ジェナ!!」
「危なかったですね、こっちは2人、片付けましたよ!!」
ジェナは氷の剣に電撃魔法で魔力を直撃させ、その魔力を火炎魔法で爆発させて溶かすというスゴ技を見せた。
「ジェナ~!!もうだめかと思ったよ!!」
「安心してください!!ここからは………」
ジェナがイケメン顔で俺に声をかけた瞬間…
「〈ブリザード・アロー〉!!」
ジェナの頭を矢が貫通する。
「ジェ………」
直後に俺の視界を一本の矢が暗転させる。
俺達の敗退は決定した。
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