第46話

 外骨格ヤバイ!!超やばい!!


 一発殴るだけでクレーターできたし!!


 さすが安楽死用の戦闘服だ。


 外骨格を魔力変換しようにも触れた瞬間にひき肉になりそうでできない!!


 何とか距離をとって戦わなくては!!


「フン!!」


__バガァ!!


「【ショット】!!」


 当たらねえ!!


 いや当たるけど弾かれる!!


 攻撃のしようがない!!


 これじゃビルトは攻撃手段がないも同然じゃないか!!


 罠スキルか?


 イチかバチか…


 条件はどうしよう!!


 こいつ、近づいたら罠発動する前に殺されそうだし…


 銃弾も避ける動作をせずに弾けちゃうからダメ…


「何かないか何かないか!?」


 俺は逃げながら記憶を辿る。


 全能スキルの強みは、一度見たスキルを模倣できるところ。


 何か、何か!!


 頑張れ俺の記憶!!生まれた瞬間まで思い出すんだ!!


『パパ何やってんの?』


『これは金属加工って言ってな、昔の師匠に教わったスキルが使えるか試してたんだ。』


『へー、なんてスキル?』


『【メタル斬り】』


「これだああああああ!!」


 俺は暗黒魔法の収納からダガーを取り出す。


 金属を斬ることに特化した剣のスキル。


「覚悟しろよ!!【メタル斬り】!!」


__ザン!!


 切れた!!


「うぎゃああああ!!腕が!!」


「隙あり!!【魔力変換】!!〈フレイム〉!!」


__ボン!!


 よし、あとは…


「もう2人やられたか…早かったな。」


 ドラゴンがまだやられてない!!


「ジェナ!!油断するな!!」


__ズドォ!!


 そんな…


「ジェナ……」


「と見せかけて!!〈フレイム・アックス〉!!」


 これは推測だが、今ジェナは光線を撃たれる直前に疾風魔法で自分の体を吹き飛ばし高速移動、そこで炎を纏わせた斧でドラゴンに一撃を加えた。


「こっちの2人も倒したわ!!」


 残るはドラゴンだけか…


「疾風魔法〈ハリケーン・ジャンプ〉!!」


 飛ん…


「電火魔法〈プラズマ・アックス〉!!」


__バチィィィィン!!


 瞬きの間に俺の瞳に映ったのは紫の炎を纏ったジェナの姿。


 ドラゴンの魔導機械を一瞬にして真っ二つにした。


 同時に試合終了のゴングが鳴る。


「〔リンタローパーティー、準決勝進出です!!〕」

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