選抜戦第2回戦

第44話

「〔第9試合、勝者、シーズセン!!〕」


 2人の試合は、一瞬で終わった。


 そしてそこからは特に何もなく…


 俺達の2回戦第3試合が始まろうとしていた。


 準々決勝とも言う。


 先ほどギリギリで勝利した俺たちが勝てるとは思わないが、来てしまったものは仕方がない。


「いやー、第1回戦楽勝だったし、今回も行けるだろ!!」


「そういえばお前、催眠術師はどのくらい強かったんだ?」


「ん?俺戦ってないぞ?」


「おいおい、冗談言うなよ、まさか遭遇しなかったってのか?」


「ああ、で、気がついたらお前に転送魔法で結界の端に転送されて、隕石魔法落ちて終わったんだ。」


「おい、それで楽勝とかふざけんなよ?」


「私は本当に楽勝だったわ!!色技がないとあんなに弱いのね!!」


「どんな強い男でもあれには勝てないよ。」


「まあ、狂獣変化で変身したら魔獣が野生本能で逃げてったぐらいの私なら、2回戦も余裕よ!!」


 それは相手が魔獣だったから良かったんだぞ?


 こいつは多分それに気付いてない。


「リンタローパーティーの皆さん、そろそろ準備お願いしまーす。」


 よし、行くか。




「〔さあ!!第2回戦、第3試合、北の方角、先ほど結界内を滅茶苦茶にしてくれた最強!!冒険者養成学校:リンタローパーティー!!〕」


「「「「「うおおおお!!」」」」」


「今度は穏やかにやってくれよー!!」


「派手にやっちゃっていいぞ!!」


「いけ!!無敵のパーティー!!」


 野次がうるさい…


「〔南の方角、今大会ダークホース!!最強魔導機械使い集団、魔法工科校・魔法工学科:チームウルトラ最強ストロングパワフル!!試合、始め!!〕」


 なんだこの適当につけたようなチーム名は…


 魔法工学の奴らは5人パーティー、対してこっちは4人パーティー、こっちが不利ってのは分かった。


「んなんだあいつら、仕掛けてこねーぞ?やっちまうか!!」


「おい落ち着けビルト、これは罠だ。きっと何かある。近づかず、ここから石を投げてくれ。」


 まずは様子見だ。


「【スリングショット】!!」


 次の瞬間…


 石がはじけ飛んだ。


「よし!!引っかかったああ!!やっちまえ!!」


__ドドドンドドドン!!


 森の奥から出てきたのは…


 ドラゴン…


「さあ行け!!ドラゴン型魔導機械!!竜神戦車:ライゼンドラゴン!!」


 これ、やばいな。


 ドラゴンから4人の男が降りてきた。


 全員外骨格みたいなものを装着している。


「かかれー!!」

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