第41話

「〔まばゆい光が結界内を覆います!!これはどっちが勝ったんだ!?〕」


 燃え尽きた地で俺は精一杯拳を掲げる。


「〔リンタローパーティーが生き残っています!!リンタローパーティーの勝利です!!〕」


 試合終了のゴングが鳴った瞬間、俺達は蘇生結界に転移させられた。




「どうするんですか!?どうするんですか!?」


 俺は今ジェナに問い詰められている。


「何がだよ。勝ったんだから…」


「十束の剣です!!あれ、国の重要文化財ですよ!?あなたのお父さんは魔王を倒すのに必要だったから許されたけど、今日のこれはただの大会です!!リンタローさん、逮捕されちゃいますよ!!」


 俺の父は魔力化した聖剣を2本も取り込んでいる。


 1本目は聖剣ビクトリーカリバー、魔王を倒す際に吸収。


 2本目は世界最強の聖剣エクスカリバー、これはなんと1対1の決闘で吸収してるのだ。


 まあ勇者権限でどうにかなったけど…


「今回はあなたは勇者権限が無ければ魔王交戦時でもない!!どうするんですかあああ!!」


 なんというか、ジェナ、少し子供っぽくなったか?


「まあ落ち着いてジェナ、リンタローがお勤め終わるまで、私たちで待ってあげましょう?」


「嫌ですよ!!リンタローさんがお勤めなんて!!」


 嬉しいじゃないか。


 そこへ1人のサングラスの男がやってきて…


「ヤマダ・リンタローさん、こちらへ…」


 これ、マジもんだ…




「この紙にサインを…」


「は?いや、え?」


「国がこうなることを見越して書類を作ったんです。いわゆる免罪符って奴です。ここにサインをすれば無条件であなたを解放します。」


 もちろん、サインをした。


「リンタローさん、おかえりなさい。どうでした?」


「許されました!!」


「良かったですぅぅぅぅ!!」


 ジェナは涙を流しながら俺に抱き着いてくる。


「お前、さっきから行動が幼稚なような…」


「気のせいですよ。」


「うわ急に真顔になるなよ怖いから…」


 会場はさっき俺が撃った隕石魔法のせいで大変なことになっている。


「〔えー、現在、会場の修復のため第7試合を今から1時間後、13時30分に始めたいと思います!!〕」


 うん、めっちゃ迷惑かけてる…


「リンタローさん、まさかここまでやる人とは思ってもいませんでしたよ。」


 すみません。


 そしてそれから2時間が経った後、


 ついに生徒会長と副会長の試合が始まった。

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