第23話(前編)
「魔法とはパワーだ!!そして、パワーとは力、力とは筋力、筋力とは筋肉の強さ、筋肉の強さが強ければ強いほど魔力も強くなる!!つまり、魔法をうまく使えるようになるには筋肉をたくさんつけることだ!!マジックイズパワー!!」
なんというか、迫力がすごいです。
言ってることは何一つとして理解できないけれど、脊髄反射でうんうんとうなずいてしまう。
「まずはスクワット100回!!」
ひえ…
10分後
「もう、無理……」
あれから恐ろしい数の筋トレメニューをこなしていた。
「ほらほら!!まだメニューの半分も行ってないぞ!!魔力を高めたいのだろ!!がんばれ!!」
メニューを一つこなすたび水分補給をさせてくれるあたりまだ実習よりかはマシだが、内容は実習よりもきつい。
1時間後
「よし!!メニューオールクリアだ!!よく頑張った!!」
「つ、疲れたぁ………」
「俺もう動けない、これ、大会本番やばい筋肉痛になってないか?」
「あー、もう疲れてるよこの2人。」
「ま、まあ、実力は人次第ですし、これからできるようになりますよ!!」
うちのパーティーの女子2人は息は上がっているが、涼しい顔で汗を拭いている。
「お前らなんで疲れてないんだよ。」
「え、いや、だって、ねえ?」
「まあ、体を動かすことを生業としてますし…」
そういえばこの2人、戦士職なんだった。
「ってか、これ、筋肉痛どうするんだよ!!筋肉痛で試合出れなくなったら本末転倒だろ!!」
ついにビルトがブチ切れ、ボブに叫んだ。
「安心しろ。俺が使う魔法は火炎魔法とそれを昇華させた聖火魔法の2つだ。聖火魔法の効果は魔物を追い払い、怪我を直し体力を回復させる力がある。」
「だ、だから何だよ…」
「筋肉は運動することで傷つき、回復すると強化される。ジェナとヴァンはもう十分筋肉がついているからやらないが、リンタローとビルトはこれをやれば大丈夫。聖火魔法〈ホーリーフレイム〉」
「一体何を…ぎゃああああああああああ!!」
「ちょっと待っ…あああああああああ!!」
なにこれ!!1週間分の筋肉痛を凝縮したような痛みが体中を走る!!
「いま、君たちの筋肉はものすごい速度で回復している。その炎が消えるまで待てば力を手にすることができる。」
……………
5分後…
「す、すげえ!!全然痛くない!!でも、見た目変わってないけどこれは…」
「それは1週間かけて行うはずの回復を5分にまとめたから筋肉の繊維の密度だけが上がって筋肉の太さは変わらなかったんだ。」
「すげえ、痛みも無いしめちゃくちゃ楽だ…」
「さて、次は修行結界に移動してひたすらかかり稽古だ!」
もうやだ。
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