快進撃
ディザイアたちがその動きを止めていた頃。
世界連合軍は圧倒的な力を見せていた。
「おらぁぁぁぁぁああああああ!いけいけっ!我が国こそが最強であると!そう証明し続けるのだっ!」
「他国の連中には負けるなよ!」
「我らが一番の戦果をあげる!決して遅れをとるんじゃないぞっ!お前らぁぁっ!」
別にその軍団は統制されているわけじゃない。
一糸乱れぬ動きでもって敵へと襲い掛かっているわけじゃない。
「おらっ!ぶち抜いたぞっ!」
「進めぇー!街の屋敷を落とすのだっ!」
「あいつらに負けるなぁっ!!!」
だが、それでも圧倒的だった。
際立っているのは個々の力。
数々の魔法が一気に発動され、街を囲っている城壁を真正面から木っ端みじんに破壊。
革命軍が守っていた門を嘲笑うかのような力でもって街へと兵士たちがなだれ込んでいく。
それを迎え撃つのが革命軍であるわけだが……。
「おらぁぁっ!」
「うわぁぁぁ!や、やめっ!」
「おらよっ!」
「ごふっ……」
まるで相手になっていなかった。
「思ったよりも歯ごたえないな」
「まぁ、革命軍ならこんなものだろう」
「所詮は烏合の衆だな。正規軍といえるような連中はほとんどいない」
革命軍はあくまで、革命に参加した民衆たちが主となって軍団を構成している。
世界各地から集められた者たちをぶつかって、勝てるような力はまるで持っていなかった。
例え、世界連合軍が連携など考えず、勝手に各々国ごとに固まって進撃していよとも何ら問題ななかった。
「お、終わりだ……こんなのに勝てるわけがない」
「これが……世界の本物、という奴なのか」
「ははは、おしまいだ。俺たちでどうにかなるような相手じゃない」
真正面からの力押しだけで、ただただ革命軍の方は体を震わせて絶望を抱くことしか出来ていなかった。
「王都にまでそろそろか……」
進撃を開始してからたった三日。
たったのそれだけで、世界連合軍は王都にまであと少し、というところにまで快進撃を続けていた。
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