紅魔の牙
紅魔の牙。
それはゲームにも登場した組織であり、その組織の目的は貴族社会への復讐。
ただ、それだけ。
傲慢な王侯貴族によって、大切なものを奪われた平民たち、貧民たち。
そんな彼らが集まった組織であり、その目的への執念と妄念は凄まじいところがある。
「ふぅむ……」
その組織が革命勢力を支援するというのも、オルスロイ王国の王家を迷いなく処刑したというのも、実に納得のいく話である。
「君たちの組織は今、全員がオルスロイ王国に集中しているのですか?」
「あぁ、そうだ……ボスも含め、全員がオルスロイ王国に力を割いている。うちらの組織は本気だ」
「なるほど……」
えー、めちゃくちゃ面倒事じゃん。
紅魔の牙って、作中においてめちゃくちゃ強かった組織なんですけど。そんなのを相手にするとか……ほんま、もう、ねぇ?
「君は……いや、今回の侵入の目的とそれに投入された戦力を君はどうみますか?」
紅魔の牙、ってことは……今回の1000人という大量の兵力も、さほど重要な戦力ではないんじゃないか?
「目的は逃げおおせたオルスロイ王国の第一王女の捕獲……ただ、逃げおおせた先には竜もいることから、投入されたのは俺のような落ちこぼればかり。あの場にいた1000人が組織の求めるレベルに足りなかった未熟者たちで、トップを務めているおやっさんの方も」
「……なるほどね」
これ、普通に竜であるフェーデの力を試す試金石に使われただけじゃ……。
「上の方針は貴方にわかりますか?」
「いや、俺の方は何も知らない。ほとんど上の情報も、方針も入ってこない。俺が知っているのはオルスロイ王国の革命を起こすために今、組織全体が動いていることと、落ちこぼれである俺らが王女の捕獲に使われていることだけだ」
「ありがとう。これで君の尋問を終わりとする。あとはちゃんとした部屋でゆっくりしていってくれ」
知りたかったことが知れた僕は満足げに頷き、この尋問を終わりにするのだった。
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新作です!
『悪役貴族に転生した僕は主人公を倒せるくらいの世界最強となり、悪役らしく女を囲って自分の思うがままにこの世界を自由に生きて好き放題に無双する』
『https://kakuyomu.jp/works/16818093082544194896』
自信作なので、読んでくだせぇっ!
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