大量
マリエとフェーデで二人合わせて1000人強の侵入者を捕らえたという驚愕の報告を聞いた僕。
「……どうなっているの?」
そんな報告に驚いて腰を抜かしそうになっている僕は、彼女たちが侵入者を集めたという中庭の方にやってきていた。
「……ま、えっ……ほんと、えぇ……?」
そして、その中庭にはマリエとフェーデの二人の言っている通り、1000人を超える侵入者たちが無様にも転がされていた。
「意味が分からない」
そんな光景を前にする僕はただただ驚くことしかできない。
「私の方が多かったので勝ちですね」
「はぁーん?護衛という役目を背負ってきながら、我よりもたった9人多いだけの人が何を言っているんだが」
「……」
「我は皿洗いしている途中で参加しているのだ。お前より少なくて当然。むしろ、お前が少なすぎるな」
「何を言っているのやら……数がすべてです」
「我には皿を洗った枚数があるのだぞ?」
「竜が皿を洗った枚数を誇って悲しくないのですか?」
「その皿はディザイアから頼まれた皿だぞ?嬉しいに決まっているだろう。嫉妬か?」
「ぐぬっ……」
「二人は一体、何をしているの?」
僕が1000人を超える侵入者の姿に驚いている後ろで、実にささいな言い争いをしていたマリエとフェーデの二人へとツッコみの声を入れる。
あと、フェーデ……お前。皿洗いの業務にちゃんと誇りを持っていたのか?
竜が、それで、良いのか……。
「まぁ、良いや……そんなことより、この全員について君たちが知っていることとかはある?」
「知りませんね」
「我も知らぬな」
「そっか……」
と、なるとこの侵入者たちは間違いなくルーナ王女殿下関連になってくるだろう。
「……いや、まずは今は」
今、悩むことはルーナ王女殿下についてでも、この者たちが誰なのかとかではなかったかもしれない。
「どこに彼らを幽閉しよう」
1000人を収容できるような場所なんて我が領地にはまずないのだけど。こんなにいっぱいいてどうするねん。
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