第三章:迫り来る脅威 第2話:月白を狙う者たち

 幸明と月白の噂が広まるにつれ、月白の特別な力に関心を持つ者たちも現れ始めた。


 ある夜、二人が森の中で休んでいると、突然、何者かに襲われた。

 幸明は咄嗟に月白を守ろうとしたが、相手の動きは素早く、月白は捕らえられてしまった。


 「この狼を連れて行け!」指示を出す声が聞こえた。


 幸明は必死に抵抗したが、数で勝る相手に押し切られてしまう。

 月白が連れ去られていく様子を、幸明はなすすべもなく見送るしかなかった。


 翌朝、幸明は月白を探して奔走した。

 村人たちに聞き込みをし、森を隈なく探し回る。


 そんな中、一人の老婆が幸明に近づいてきた。

 「白狼を探しているのは、あなたですか?」


 幸明は急いで尋ねた。「はい!何か情報がありますか?」


 老婆は小声で答えた。「噂では、都の有力者が白狼の力に興味を持ち、捕獲を命じたそうです」


 幸明は愕然とした。月白の力が、権力者の手に渡ってしまうかもしれない。


 決意を固めた幸明は、都へ向かうことにした。

 途中、これまでの旅で出会った人々の協力を得ながら、月白の居場所を突き止めていく。


 ついに都に到着した幸明。しかし、月白を取り戻すのは容易ではなかった。

 権力者たちは、月白の力を利用して自然を支配しようと企んでいたのだ。


 幸明は仲間たちと共に、月白を救出するための計画を練り始めた。

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