19 子どもたち




白高と満知、豊が現れてから

店の中で変わった事が起きるようになった。


気が付くと小さな光が部屋に浮いている。

まるでオーブのようだった。

ふわふわと漂う様に店にいる。


本当なら驚いて怖がることかもしれない。

だが黒高の店にはあの三人がいる。

その出来事に比べたら大したことはなかった。


それにその光は服のそばに長い間いるので

そこを見に行くと値札が落ちていたり、

床に大きな埃が落ちているのを教えてくれた事もあった。

仕事の手助けをしてくれるのだ。


光は大きなものが二つと小さなものが二つある。


いつも出て来る訳ではないが、

時々小さな光が遊ぶように追っかけっこをしている。

それは妙に可愛らしく、

黒高はぼんやりとそれを見ている事もあった。


今日もふと見るとウィンドウのトルソーのそばで

ふわふわと浮いていた。


「そう言えばしばらく変えてないな。」


彼はトルソーの服を交換した。

黒高はそれを終えると光に向かって言った。


「ありがとうございました。」


するとオーブは一度くるりと回って消えた。


もしかするとこの光は黒高がここに来る前も

出ていたのかもしれない。

黒高も白高達の事が無ければ恐れて店を手放しただろう。


本来はぞっとするような事かもしれない。

だが黒高はなぜかそれに癒しを感じていた。




「黒ち、配達。」


満知が配達に来た。

何度目かの配達だろうか。

相変わらずド派手な格好だ。


「ありがとう、今度はどんなもの?」

「あー、」


満知がカウンターに服を置いた。

今回はたった一着だった。

それはシャツだ。

真っ白で襟先までぴしりと決まった極上のシャツだ。

ボタンも貝ボタンで輝いている。


黒高はそれを取り出しため息をついた。


「鶴さん並みに美しいシャツだ。」


黒高はそっとその襟元に触れる。

満知がその横顔を見た。


「どんなネクタイにするかって考えてる?」


少し覗き込むように彼女は黒高を伺うと、

彼はにっこりと笑って言った。


「そうだな、こんな綺麗なシャツには

どんなネクタイが良いのかなといつも思うよ。

シャツはネクタイにとっては背景かもしれないけど、

綺麗でないとネクタイやスーツは冴えないからな。」


満知がふふと笑う。


「やっぱり黒ちはシャツが好きなんだ。」


いつもなら満知は物を置くとすぐに行ってしまう。

だが今日はいつもよりおしゃべりだ。


「満知、最近鶴さんと会った?」


黒高は彼女に言った。

満知は少し首を傾げた。


「うーんと、少し前かな、一週間に一度ぐらいは

おじさんに会うよ。ずっと前は毎日いたけどね。」

「今は仕事してるからね。」

「そう言えば黒ちから電話が来てそれから

俺は仕事するぞって張り切り出したよ。」


それは多分店を開く前にシャツの依頼を鶴丸にした時だろう。


「あれからおじさん少し元気になったからさ、

あたしも安心したよ。ありがと、黒ち。」


満知は黒高に笑いかける。

なぜかその顔は黒高は久し振りに見た気がした。


「でも鶴さんと満知ってそんなに良く喋っていたっけ?」


彼が思い出すのは満知と鶴丸がよくケンカをしていた様子だ。

満知はいわゆる反抗期だ。

職人肌の鶴丸とは合わないのかもしれないと黒高は思っていた。


父親がいない満知にはその代わりが鶴丸だ。

ティーンエージャーの女の子の扱いも

鶴丸には難しいだろう。


「おじさん、よく話してくれるよ。

緋莉あかりおばさんの話もしてくれた。」

「えっ、母さんの事?」

「うん、おじさんやっぱり緋莉おばさんのコト、

大好きだったみたいだよ。」


と満知は口元を押さえてくくと笑った。


「えー、それで鶴さんの事冷やかしていないだろうな。」


そんな事をしたら鶴丸はさすがに怒るだろう。

だが満知は首を振った。


「してないよ、おじさん、すごい純情なんだもん。」

「純情?」

「緋莉おばさんを見るとドキドキして思っている事を

喋れなくなるんだって。」






鶴丸は緋莉とはモデルをしていた妹の仁織の友人として

出会った。

仁織にしきの本名は西亀にしきと言う。

同じ読み方だが人前に出るには本名ではと

芸名を付けたのだ。


その頃は仁織と緋莉はとても人気があった。


鶴丸は早いうちからシャツ職人として働いていた。

ちょうどシャツ店を開いた頃に仁織は店に緋莉を連れて来た。


鶴丸はいわゆる職人肌だ。

少しばかり気難しい所がある。

だが緋莉はそれに構わず鶴丸に話しかけた。

鶴丸が彼女に惹かれるのに時間はかからなかった。


だが彼はどうしても彼女に何も言えない。

元々掴もうにもするりと逃げる小悪魔みたいな女だ。


そんな日々が過ぎているうちに

妹の仁織は結婚した。

そして緋莉はシングルマザーとなり黒高と白高を産む。

だが数年で仁織の夫は満知が生まれてすぐに死んでしまった。


二人の女は鶴丸の元にやって来た。


「兄さん、相談があるんだけど。」


仁織が殊勝な顔をして言った。


「子どもの面倒見て欲しいんだけどな。」


彼女の後ろには緋莉がいる。


「鶴ちゃん、本当に困ってるの。」


上目づかいで緋莉は鶴丸を見た。鶴丸は驚いた。


「お前らよう、正気か?」


二人は返事をしない。


「俺は独身だぞ、子育てなんてした事ねぇ。

そんな男にガキ預けてどうするんだ。」

「だからその、旦那がいないからあたし達仕事しないとダメじゃん。」

「保育園とか預けろよ。」

「それはそうだけどさ、私達やっぱりモデルを続けたいと思ってるのよ。

あの仕事は不規則でしょ?

だから身元引受みたいな事して欲しいのよ。」


仁織が言うと緋莉はうんうんと頷く。

鶴丸は緋莉を見た。


「緋莉よ、西亀の旦那は死んじまったが、

双子の親父はどうしてるんだ。」


それを聞いて緋莉はぺろりと舌を出した。


「誰だか分かんない。」


鶴丸は呆れたように額を叩いた。


「お前は本当に昔からそんな感じだな……。」

「鶴ちゃん、私達本当に困ってるの。

仕事をしないと死んじゃうかもしれない。お願い。」


鶴丸は緋莉を見た。


「お前んとこの黒高と白高は何歳になった?」

「もうすぐ三歳になるよ。保育園も決まった。」

「西亀の満知は一歳だな。」

「うん、そっちも空きが出たから預かってくれるって。

緋莉と同じ保育園。」


鶴丸はしばらく二人を見て大きくため息をついた。

確かに二人とも女手一つで子どもを育てなければいけない。

それはとても大変だと分かる。

だがその手伝いを自分は出来るのか、と鶴丸は思った。


「あのさ、兄さん。」


仁織が鶴丸を見た。


「一応二人でお金を出し合って

ベビーシッターを頼もうかと思ってるの。

さすがに一歳の子を兄さんに預けるのは大変過ぎるから。

だから兄さんは場所とそのシッターさんの手伝いをして欲しい。

兄さんも仕事があるでしょ?」


鶴丸はしばらく考え込んでいた。

そして口を開いた。


「緋莉、黒高と白高は今まで誰が面倒見ていたんだ。

お前仕事していただろ。」


緋莉の目がきょろきょろと動く。


「あー、男。」

「男?」

「主夫してくれるって言うから任せてた。

あたしが稼ぐからって。」

「良い奴だったか?」

「うん。」

「でもなんで今俺に子どもを見てくれって言うんだ。」

「別れたから。」

「えっ?」


緋莉がちろりと仁織を見た。


「あの、仁織があんな事になっちゃったから

色々と面倒を見ていたら、

俺と仁織とどちらが大事なんだって言われて

仁織と言ったら怒って出て行った。」


鶴丸と仁織は同時に顔を押さえた。


「お前って、本当に馬鹿だな。」


鶴丸が呆れたように言った。


「でも兄さん、私は緋莉がいなかったらどうなったか分からない。

だって満知を産んで3ヶ月であの人、病気で死んじゃったから。」

「まあ、それはなあ……。」

「それで先月緋莉の旦那が出て行っちゃって

二人でどうにか子どもを見ていたけどもう限界。

貯金も減って来たし。」


だから二人は鶴丸の所に来たのだ。


「それで保育園も決めて来たんだな。」

「うん、役所に相談に行ったよ。

それで住所は将五シャツ店で緊急時の連絡先に

鶴ちゃんの名前を書いた。」

「えっ?」

「だってここに二人が住めば家賃が浮くし。

子どもが大きくなればお金がかかるからさ、

ちょっとでも節約したくてさあ。」


鶴丸はもう逃げられない気がした。

この美しい女二人はしたたかでありつつ、

過酷な人生も送っているのだ。

特に妹の西亀は夫が病気で長くない事を知りながら

結婚をし、子どもを産んだのだ。

そしてそれを助けたのは緋莉だ。


大変な状況にいる妹は助けなくてはいけない。

そして妹を助けてくれた緋莉には恩がある。

いつもなら調子良く逃げてしまう緋莉は

西亀を見捨てなかったのだ。


鶴丸は緋莉を見た。

彼女は出会った時から変わらず美しい女だ。


そして鶴丸は彼女に会った時から

緋莉の事が忘れられなくなった。


鶴丸は自分が意固地な性格だと分かっていた。

だからシャツ職人としての道を進み、

腕を磨いて店まで持つ事が出来た。

無我夢中で進んだ気がする。

色恋沙汰などまったく興味が無かった。


だがある時西亀が友達と言って緋莉を連れて来た。

その途端、彼の心に色が付いたのだ。


彼女に会う度に何かを言いたくなる。

だがいつも気後れしてしまい憎まれ口の様な事を言ってしまう。

しかし、彼女はそれも楽しんでいるような様子だった。

だが友人として認めていても男としては鶴丸を見ていないのだ。

鶴丸はそれは歯がゆくもあったが、

自分の性格を考えると甘い言葉は言えない気がした。

それにもし気持ちが通じても、

緋莉はシャツ店の女将になれるだろうかと彼は思った。


緋莉は恋多き女だ。会う度に違う男がいる。

そんな女が地味な生活が出来る訳がない。


そして緋莉は子どもを産んだ。

それも鶴丸は見ているだけだった。

だがその数年後、妹と一緒に鶴丸に助けを乞いに来るとは。


鶴丸はしばらく無言で考えていた。

その前で不安そうな顔をした二人がいる。


「条件がある。」


鶴丸が重々しく口を開いた。


「「条件?」」

「子どもの送り迎えはなるべく自分でしろ。

出来ねぇ時は仕方ない。それは俺がやる。

で行事には必ず顔を出せ。

俺は行事には出席せんからな。」


それを聞いて二人は顔を合わせた。


「それぐらいで良いなら……、」


鶴丸はそれを聞いたが難しい顔をした。


「簡単だと言うならちゃんと守れ。

それならガキどもを見てやる。」


二人はすぐにシャツ店に引っ越して来た。

部屋は余っていた。

それでも大人二人と子ども三人だ。

いきなり大所帯になり大騒ぎとなった。

そして緋莉と仁織は鶴丸が出した条件は

思った以上に大変な事に気が付いた。


ともかく夜遊びが出来なくなった。


彼女達の仕事は人との付き合いも大事な仕事だ。

だがそれをすると朝起きられなかったりする。

だが鶴丸は二人を叩き起こした。


「約束だろ、行って来い!」


二人は寝ぼけ眼で登園した。

それを他のお母さんたちが見る。


仁織と緋莉はそこそこ名は知られていた。

そんな二人が他のお母さん達と同じ様な様子でやって来る。

そして気取りもせずげらげらと話をした。

最初は遠巻きにされていたが、

やがて皆の輪に入り助け合える間柄となった。


そして緋莉は黒高と白高が5歳頃になるとキッズモデルとして

仕事場に連れて行くようになった。

同じ頃には仁織はママさんタレントとして

テレビに出るようになっていた。


ママさんタレントが世に出始めた頃だ。

彼女の場合は夫に先立たれたと言う事情もある。

悲しい話だが、それでも子育てをしている。

それをしかたないよね、ははと笑い飛ばすタイプだった。

少しずつ人気が出る。


「それで鶴ちゃん。」


緋莉がある時鶴丸に言った。


「そろそろあたしはここを出ようと思って。」

「えっ。どうして。」

「子どもも大きくなったし、手狭になって来たから。

黒高と白高は小学生になるからね、机とか買わないと。」

「いや、そうだが、お前子育て出来るのか?」


すると緋莉の目が泳ぐ。

鶴丸はぴんと来た。


「男が出来たんか。」


緋莉はへへと笑った。


「主夫やってくれるって言うからさ。

やっぱあたしはバリバリ仕事したいんだ。」


鶴丸はため息をついた。


「お前は……、」


言葉が続かなかった。


「鶴ちゃん、あたしはここに来て

初めて親らしいことをした気がする。

子育てって大変だな。

でもあたしはやっぱり仕事をしたい。」


緋莉は真剣な顔をして鶴丸を見た。


「鶴ちゃんが教えてくれた。本当にありがとう。」


もう緋莉を止める事は出来ないだろう。

自分で道を決める女だ。

鶴丸の手の中で納まる女ではないのだ。


緋莉はすぐに引っ越し、仁織は残った。

彼女も仕事が増え、家にいない時が増えた。

その頃は満知も大きくなり手がかからなくなった。


「お母さん、授業参観来るって。」


満知が嬉しそうに鶴丸に言った。

行事には出ろと言う約束は仁織は守っていた。

そして仁織から緋莉も双子はちゃんと学校に行かせて

行事には参加していると聞いた。


やがて黒高と白高は時々シャツ店に来るようになった。

彼らはモデルの仕事をしていた。

満知も一時期モデルをしたがどうも性に合わなかったらしい。

すぐに辞めてしまった。


白高は鶴丸の仕事を見ても何も感じなかったようだが、

黒高は彼の仕事に興味を示した。

なので鶴丸は黒高に色々と教えだした。


白高は性格は緋莉にそっくりだった。

明るく調子が良く人目を引いた。

だが反対に黒高は控えめだった。


彼も見た目は悪くない。

だが白高と並ぶとどうしても人は白高を見る。

それを黒高は分かっているようでどことなく影があった。


鶴丸はそれを見てまるで自分のようだと思った。


輝く太陽のような女を手に入れたいと思いながら

見つめる事すら出来なかった。

ただ使われるだけで満足したのだ。

そして黒高はその明るい光が二つも燦燦と輝くところにいるのだ。

自分の影が実に黒々と見えるだろう。


だからこそ、鶴丸は黒高を気にかけた。

自分の分身に思えたのだ。


鶴丸の毎日はそれほど変わらない。


毎日シャツを作る。

流行のデザインも作るが、鶴丸は一つのデザインにこだわった。

それを極めていかに美しく作り上げられるか。

鶴丸の頭にはそれしかなかった。


そして彼が一人で仕事をする理由がもう一つあった。

それは誰にも言っていない。

子どもの時から彼はそれがあるからこそ、

一人で閉じこもり行う仕事を選んだのだ。






「知ってはいたけど、鶴さんが母さんを好きと言うのは

何だか生々しいな。」

「そう?あたしは反対におじさんカワイイって思ったよ。」

「満知、可愛いなんて鶴さんに言うなよ。絶対に怒るぞ。」

「言わないよ、言えないし。」


満知がふふと笑った。


「でもおじさん、あんな感じだけど淋しがり屋なんだなって思った。

いっつも一人でいたけど本当は誰かといたいんだよ。

だからあたしはおじさんを一人にしちゃだめだなって思った。」


満知はしんみりとした様子で言った。

黒高は満知を見た。


「でも満知の服のセンスってこんな感じだったっけ?」


今の満知はとても派手だ。

前の彼女は大人し気なトレーナーやワンピースだった。

かなり地味な感じだ。

性格的にも内弁慶で外に出ると無口になる。

なので一時期キッズモデルをしていたが続かず

結局は辞めてしまった。


「この感じが好きならモデルをそのまま続ければ良かったのに。

格好良いし人目を引いて良いと思うよ。」


満知はふと自分の姿を見る。

そしてはっとした顔になった。


「え、どうしてこの服?私、その、」

「自分で選んでるんじゃないの?」

「あれ?……、」


満知が戸惑った顔をしているのを黒高が訝しげに見た。


「どちらかと言うと白が好きそうな服だよね。」


黒高がぼそりと言った。


「白ち……、」


彼は横目で満知を見た。


「あのさ、白もここに時々来るよ。」

「えっ?」

「会えば良いんじゃないか?」


満知がぽかんとした顔でしばらく立っていたが、

首を振った。


「あたしは白ちとは会いたくない。」

「どうして?満知って白の事好きだろ?」


満知は俯き弱々しく首を振った。


「好きじゃない、会いたくない。

会っちゃいけない気がする。」


黒高には彼女の言っている事がよく分からなかった。


「だって白が好きそうな服だろ?」

「よく分からない……、」


はっきりしない言葉だ。

少しずつ黒高はいらいらとして来た。

そしてその原因を彼は分かっていた。


「はぐらかすなよ。白が良いんだろ?」


だがそれは彼が言いたい言葉ではない。

黒高は満知の事が子どもの時から好きなのだ。


だがカリスマを持つ白高がすぐそばにいる。

自分と違って白高は魅力的だ。


だが満知のおじの鶴丸は彼女に白高が近づくのを

はっきりとは言わないが嫌がっていた。

白高は大きくなるたびに徐々に派手になり、

人の付き合いが増えていた。

その人の中には怪しげな者もいる。


それから満知を鶴丸は遠ざけたかったのだ。

だがそのようなものは魅力的に見える。

そして満知が危ない気配を漂わせる白高に

近寄りつつあることは黒高も分かっていた。


まるで夜の焚火に近寄る虫のように。


「でも白は危ないかも……、」

「危ないって?」

「付き合っている人とか……、」


それは自分が言った言葉なのに黒高は突然嫌な予感がした。


白高がよくつるんでいた人は誰だったか。


仕事上よく世話にはなっていた人だ。

だが良くない噂もあった。

緋莉が死んだ後にその男はよく白高を誘っていたらしい。


それは後から黒高は人伝に聞いたのだ。

その付き合いが始まってから白高の様子がおかしくなったそうだ。

やがて黒高の前に現れた時には白高はすっかり面変わりしていた。


黒高の生活費を持って行った後、

白高はどうしたか。


それを黒高は思い出した。


「……満知、」


言葉が出ない。

白高がここに現れたのは黒高は嬉しかった。

その理由がどうであろうと。


だがなぜ満知がここにいるのか。


それを考えると黒高の心は急に冷えた。


その時に扉のベルが鳴る。

黒高がはっとするともう満知の姿はなかった。






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