第34話 出会いたくなかった人

親友は、どんな時も前向きで私を引っ張ってくれる。

そんな親友は、私に…

「ゆうこが苦労した分、幸せになれるはず…次に行こう」

と言ってくれた。

親友にも、これから試練の時が来る。

でも、今の親友は何も知らないから言えない…


私の気分は次の人を探すというか…

今は友達が欲しいと思っていた。

色んな所に連れて行ってくれていた元夫がいなくなったからかもしれない…


従弟がネットの掲示板で、彼女と知り合ったと言っていたから聞いてみた。

近所の友達を探すサイトで知り合ったと、そのサイトを教えてくれたから登録してみた。

「母子家庭で7歳の子どもがいます。一緒に遊びに行ってくれる友達を募集しています」

と書いて登録してみた。

そうしたら、すぐ色々な人から返事が来た。

でも、その中には嫌な人もいた。

「寂しいんでしょ?」とか

明らかに悪意のある返事も多かった。

すぐ写真を要求する人…

すぐに会いたがる人…

すごいイケメンの写真をすぐ送って来る人…

質問をしても、質問の返事しか送って来ない人…

その中で、数人はメールのやり取りをする人も現れた…


この中に、3か月付き合って別れた人がいる。

この人は、本当にクズだった…

最初は良かったが、どんどんクズっぷりを表してくれた…

分かっているから出来れば付き合いたくない…

でも、この出会いと別れがあったから

いいタイミングで「あの人」と出会った…

ここも、変えられないのか…

変えてしまったら「あの人」と出会えないかもしれない…

せっかく、ここまで来たのに

変えるわけにはいかなかった…

もう少しだから我慢するしかない…


結局、結論はそこになる。


私は、この人がクズ男だと知りながらメールを続け…会う事にした。

9歳も下だから抵抗はあった…

ぐいぐい来られたが、私は自分の過去を黙って誰かと付き合うことは出来ない。

すべて話をした…

それでも、変わらず付き合いたいと彼は言った…

それから二男にも会わせて付き合いを始めた。

彼は、大型の中距離運転手で休みもなかなか合わなかったので

こっちに帰って来た時は私の家に来た。


正直、3か月しか付き合わなかったし

愛情もそんなに無かった…

これからの事を知っていて、付き合うという行動は苦痛だった…

早く時が過ぎて欲しいとばかり思っていた。

元夫は、分かっていても愛情があったから

これまで頑張って来れたのかな…


彼は、いつの間にかお金が無いと言いながら、ご飯を食べに行ってもお金を出さなくなった。

彼の電話が鳴り続けるから

「電話出たら?」と言ったが

「いや、面倒くさい女だから出ない」

「どうして?」

「お金を借りたけど、返せとしつこいから」


いやいや…お前が悪いんだろ…


そのうち、私にもお金を貸して欲しいと言って来たから断った。

1度目の人生では、好きな気持ちもあったから将来について考えた。

彼はバツイチで子どもが一人いたが、元奥さんが引き取ったと聞いていた。

彼はまだ若い…

再婚したとしても、子どもも欲しいだろう。

でも、私は39歳…

恐らくもう子どもは出来ないかもしれない。

それを彼にも話した。

その時の彼の反応が、あまり良い反応ではなかった…


私は、どうにか別れる口実を作りたかったから

今回も同じ事を言った…


私は、どうにか3か月で別れなければ…と必死だった。

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