7月21日 1月冷凍した野菜で作る大根風味のカレー炒め

 冷蔵庫と冷凍庫の奥深くに眠っていた野菜でカレーを作った。とにかくまずい。一応数時間、冷蔵庫において解凍しておいたのだが、持った瞬間でわかる、このぶよぶよとした感触。


 捨てたい。が、これは一か月前の仕送り。無駄にはしたくない。


 そして……ここからが最悪だった。


 野菜を炒める過程で水分が大量に出てきたので「これ、無水カレーとかいうのができるのではないか?」と思ってしまう。その水分を捨てる間もなくルーを入れたのである。


 結果として、大根、胡瓜きゅうり、ジャガイモの最悪カレーが完成してしまった。


 味は最悪で、大根から出たと思しき水分がカレー本体の味を僅かに上回る。具材にも救いはなく、大根風味を纏った、冷凍特有のぶよぶよとした触感の三種の野菜たち。


 ごめん。やっぱつれぇわ。捨てたい。


 ジャワカレーの中辛を突き破る異臭に辟易する。しかも説明書には一度にひと箱使うって書いてあるやんけ……。半分の分量で使っちゃったよ。


 そんなわけで、最早カレーとは名状しがたいを召喚した。水分量が少なすぎるせいで、汁物ですらないんだよなあ。


 デリシャスソースとマヨネーズを掛けて、カレー煮?を一皿食べきる。フライパンには、残り分がこんもりと。


 いやだあああ。


 現実逃避をした過ぎて、とあるライトノベルを思い出す。ヒロインたちが料理を作って食べるものなのだけれど、好奇心からいろいろなアレンジをするせいで、主人公が苦しむ話。


 案外、現実の料理下手っていうのは黒焦げの物体Xを召喚することでも、どう見てもおいしくなさそうな――しかしコミック映えはしそうな――辛うじて料理と呼べる範囲の何かを合成することでもなくて、「こうしたらもっと美味しくなるんじゃないか!?」と、ほんの少しの好奇心から道を踏み外してしまうんだろうな、と思う。


 昨日買った納豆、めっちゃおいしかったな。明日の日記にでも書くことにするか。


 明日中に、きちんと処理できたらの話ではあるけど。


 シュレッダーチーズをぶっかけて加熱すればマシにはなるでしょう、と願いを込めて。

 

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