第9話 いざ、勉強合宿開講

 北海道の中でも観光地として有名な洞爺湖。北海道の中学生の修学旅行はここが多い。施設も大きく綺麗で、プールや温泉などもあり食事もバイキング形式の豪華なホテルだ。しかし、今回の名目はあくまでも勉強である。プールへ直行しようとした秀の首根っこを夏海が捕まえて、「まずは勉強が先よ。プールは逃げないから。後でも入れるからね~」

「嫌だぁ・・・」

 しかし、夏海にズルズルと引っ張られホテルの部屋に連行された。その後、部屋からはシャーペンが紙を引っ搔く音のみが聞こえていたとか。そこから、三時間が経過した頃、

「よっしゃー!終わったぁ!!」と叫ぶ秀。

「あんたねぇ。まず言うことがあるんじゃないの」と窘める夏海。

「みんな、手伝ってくれてありがとう!」

「しゅーが理解できたなら良かったよ。早めに終わってよかったね」

「いや、秀が早めにやる気を出してくれて助かった。去年の惨劇はもう思い出したくない・・・」

「秀くんは要領悪くないから勉強すれば平気だと思うよ」

「みんな・・・(泣)」

 少なくとも女子二人に馬鹿だとは思われたくなかったので、かなり本気で取り組んだ。

 みんなの時間を使ってしまって申し訳ないと思う反面、こいつらに何かあった際には絶対力になろうと思った。

「それじゃあ、お待ちかねプールに行くかあ。」

(一同)「おー!!」


次回、プールイベント開幕

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