第4話 カラオケ
ちなみに一番歌が上手かったのは優貴で、彼の性格を反映したかのような一切、音程バーがずれず、キャーキャー言われてて、幼馴染である俺にはなんとなく予想が出きた結果であったが少しむかついた。紗耶香ちゃんも高音が綺麗で透き通るような歌声で聞いていて心地よくなる声だった。自分は安定の80点台で無難すぎたのでみんながリアクションに困っていた。武藤はお世辞にも決して上手くはなかったが、周りを盛り上げてくれており、ネガティブじゃないときはノリもいいので一緒にいてめちゃくちゃ楽しかった。
「みんな、今日はありがとう。初めて会ったとは思えないくらい楽しめたよ!!」
「あたしも一生のマブダチになるんじゃねと思ったくらい心が通じ合っていたわ~まじ、このメンツ最高~」
二人のコメントにホッと胸をなでおろしつつ、「俺も優貴も部活がなければ基本暇してるからまた行こーな!!」
「ぼ、僕は結構コミュ障なんだけど、みんなが優しくフォローしてくれるから、久々に空気を読まずにありのままの自分でいられたわ。また、誘って~」
最後に優貴が何を喋るのか皆、注目していたが、「秀が陰キャじゃないと言ってくれる人がいて感動したわぁ。毎回、訂正したり空気を読んでフォローしたり大変だし、自分と同じ気持ちの人がいたことに今、僕は感動を覚えているよ。コイツは本当にさ……(泣)」
みんな、ドン引きしていた……
なんか、冷静そうな人が少しずれたことを言うとこういう反応になるんだなと青春活動略して“青活”、一日目にして新たな経験として身に染みついた俺であった。本当に今日は楽しく、これが青春か。これが高校生活かと俺は楽しいことだけを想像して重大な勘違いをするのであった。
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