第7話 中森ウララ

中森ウララとは何者か?


簡単にいえば彼女は宇宙人である。宇宙人の生まれ変わりである。


この地球が属する天の川銀河とは別の銀河から、はるばるやってきた存在である。ご苦労なこった。


理由は面白そうだから。そんな理由で転生してくるなと言いたいが、グッと我慢することにする。


「ホヤなどよく知っていたな」

「東北にいた頃によく食べとったんよ」


「えーっ、ウララ、東北にいたの?」

と、やけに驚くミツキである。

「なんかおかしいん?」

「だって、東北訛り全然ないんだもん」

「ああ、それ前世のときや」


ウララは既に何度も地球に生まれ変わっている。よって元が宇宙人の割には地球の暮らしに慣れている。


「ウララは方言、変わってるよね」

とミツキ。


「関西にでもいたのか?」

「これも前世やけん」

「では、広島かどこか?」

「前世やな。地球は前世の影響力が強いんよ」

「忘れろ、前世など」


「元いた宇宙はどんな方言なの?」

と聞くミツキ。

「忘れてもうたわ」

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