第56話

翌朝、彼女の手作り朝食を食べ

僕は彼女を送り出した。


「行ってくるねぇ、、、夕方前には終わるから連絡するねっ」


うん、、、待ってる、、、


「大丈夫じゃなさそうだねぇ、、、うーーん、、、何して欲しいぃ?」


わかんない、、、


「もぉー可愛いぞっ!」


可愛く無いでしょ


「拗ねている君も好きだよっ!、、、私がお仕事の日はチートデーとして君の我儘を受け止める日にしよう!」


疲れてるのに?


「疲れてるのに、、、だよ、、、どう?」


ありがと

考えておく


「考えておいてねっ!、、、いってきまーす!」


撮影じゃないのに凄い気分が憂鬱すぎる

ちゃんと行ってらっしゃいと言ってあげたい気持ちはあるのに、どうしても気持ちが追いつけないでいる、このままで良いと言ってくれた事は嬉しいけど、いつか彼女がストレスを溜めすぎてしまい別れと言う選択をしたらと考えると直さないとダメだと、、、

とりあえず、洗ってある食器を拭き食器棚に戻しソファーに座った。



(風夏ちゃん、今日は仕事かい?)


母からのメールだった


仕事だよ、打ち合わせだって



(そかそか、何か足りないのがあったら引越し祝い的な事、してあげようかなって)


直接、聞けば良いんじゃ無い?



(あんた、また落ちてんの?)


そんな事はない



(いやいや、文章でも分かるよ!)


えっ!

そんな訳ないでしょ


🎵


(あんたも風夏ちゃんを見習って覚悟を決めなさい、あんたと出会ってあの子は変われたし、あんたも変われた、そして、お互いが惹かれあって今があるんでしょ、幸せにしてもらってばかりで良いの?あの子は口では幸せって言ってくれてるかもしれないけど彼女の本当の気持ちは分かってあげてる?優しさは無限じゃ無いよ

どちらかが優しく出来なくなったら、優しくなんて出来ないだよ、優しさの見返りなんて無いの!求める人間より与える人間になりなっ!

あんたは甘え過ぎ!分かった?)


わかってる



(足りないのあるか聞いといてね!)


うん


母の言う通りだ

覚悟はあったはずなのに足りなかったのかも知れない、彼女の優しさに慣れてしまって求めていた部分もあると思う、なんかクズだな























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