第27話

「ねぇね?何食べたい?」


作ってくれるの?


「どうしようかなぁ、、、作ると時間が勿体無い様な、、、だってさぁ、、、君にぎゅってして欲しいから、、、急いだわけだし、、、作っほしい?」


そんな事を言われたら作ってとは言えない


ぎゅってして欲しいの風夏?


慣れない全く慣れない

呼び捨てとかタメ口とか

なんで世間一般の人はできるのだろう

壁がないから?とは言っても僕も壁があるとは思ってない、今までの人生で使う必要が無かったから


「して欲しいよ、、、誰だってして欲しいよぉ、、、好きな人にぎゅってされるのはエッチとは違う幸せがあるだよぉ」


僕でも信じられない行動を取ってしまった。

僕は彼女の歩く速度より一瞬遅くして彼女の背後にまわり彼女を抱きしめた。

人通りが少ない道で丁度、誰も歩いていなかったから恥ずかしいと言うより

彼女が求めているなら直ぐにしたいと思った。


「えっ!どした?」


僕もしたくて、、、風夏を感じたくて、、、ダメ?」


彼女は僕の腕を軽く掴んだ


「ダメじゃないよ、、、ちょっとビックリしちゃったぁ、、、ごめんね、、、寂しい思いさせてぇ、、、」


うん

寂しかったし胸が苦しかった

だから、今、、、充電させて


「うん、、、良いよ、、、誰か来るかも知れないから1分ねぇ、、、そしたら買い物しよっ!」


僕は無言で首を縦におろした

彼女の柔らかい肌と香りが僕を幸せな気持ちにさせてくれた。

数時間前は憂鬱だったのに今はそれを忘れて全身、彼女で溢れている気分だった。


「ほらほら、1分経ったよぉ、、、お腹空いたから買い物しよっ!」


もう少し、、、


「もぉ、甘えん坊さんだなぁ、、、時間無くなっちゃうからぁ」


僕は抱きしめていたかったけど

腕を下ろして彼女の手を握り歩き出した。

彼女の柔らかい手を握っているだけで幸せいっぱいになる


僕たちは買い物を済ませて彼女の家に向かった。
















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