第26話

「ごめんねぇ!遅くなっちゃってぇ!」


僕は時間を確認した

20時って言ってたような

まだ、19時なんだけどな


遅くないですよ、予定時間より1時間も早いですよ、、、


「早く終われーって願って働いてたから時間気にしてなくてぇ、早いことに越したことはないから良かった!」

「君は何処に居るのかな?家?」


違いますよ

今は秋葉原で僕の知らない伊藤さんを探そうかと思って


「知らない私ねぇ?分かんない!笑笑」

「じゃー30分後に駅の改札口で待ち合わせしよっ!」


了解です!


伊藤さんは僕が最悪な状態になっていると思って巻いたのだろう、、、なんか申し訳ない、、、邪魔ばかりしているどうすれば良いんだろう?そんな事をもう、何時間も考えて気がつけば改札口に着いていた。

待ち合わせの時間まで後、10分ある

僕は心を落ち着かせようと深呼吸をした。


「何で此処で深呼吸?どした?調子悪い?」

後ろから伊藤さんの声が聞こえ僕は振り向いた。

完璧なすっぴんで髪の毛がまだ半乾き状態の伊藤さんが立っていた。


ど、どうしたんですか?

そのカッコ?


「私だって君と会うからちゃんとしたかったんだけどぉ、、、すっぴんも見られてるし、、、君と会いたいって!思ったら急いでたぁ!そんな事より調子わるい?」


間違いなく彼女は僕に気を使っている

僕はどうだろうか?ウジウジして1日を過ごして彼女に気を使わせて最悪な彼氏ではないか


調子は悪くないよ

大丈夫


「お腹空いた?」


そう言えば今日は彼女の家で食べた朝ごはんしか食べていなかった。

それを思い出したらお腹がなった


「はらぺこさんだねぇ!食べにいこうかぁ!?」


そのカッコで良いの?


「ちょっとボサボサすぎるよねぇ?嫌だよねこんな女連れてるの」


いや、そうじゃ無くて

僕はどんなカッコでも好きだから

風夏が嫌じゃないかなって


僕は、強がりをしている

タメ口、そして初めて下の名前で呼んでみた

彼女がニヤけている事は直ぐに分かった。


「うん、ちょっと嫌かもなぁ、でもどうする?」


たしかに、言葉は発したのは良いけど、その後の事は考えて無かった。


「今日も家くる?」


連続で行って良いの?


「いいよ、でも何も無いからどっかで買い物しなきゃ」


うん



























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