第21話

僕は彼女のマンションに向かった

駅からそこまで遠くは無いのでほんの数分で到着し彼女にメールをした。


「はいよぉ、今、下に降りるね」


彼女は駆け足で僕の所に来てくれた。


「全く君はぁ!私は君の彼女なんだから頼りなさいよぉ〜!迷惑とか考える前に連絡をする事!無理なら無理って言うし私も、君も私も歳は違うけど一緒に幸せになりたいって思って付き合ってるんだから平等だよぉ、、、優劣なんてないのぉ!お互い足りない所を補うのそれが付き合うだよ、、、分かったぁ?」


はい、、、これからはそうします。


「分かったなら良いよぉ、、、なんか、ごめんね、、、それと、、、おかえりなさい」


はい、、、た、ただいま、、、

なんか、、、新婚みたいですね、、、分かんないけど


「私も分からないけどぉ、、、なんか、良いねぇ、、、ただいま、、、とか、、、お帰りとか

安心する言葉だねぇ」


伊藤さんは一人暮らしだから新鮮に感じますよね?僕は母と暮らしているので新鮮と言うか日常的な言葉なんで


「お母さんに連絡しておきなよぉ、、、心配するからぁ」


いやいや、、、子供じゃないんで大丈夫ですよ


「しなさい!大人だろうが子供だろうが関係無いよ、、、お母さんからしたら最後まで君は子供なんだよ年齢じゃないの、、、親の愛情は自分が死んでも残るし君が死ぬまで愛情が無くなる事は無いんだからねぇ!心配させないのぉ」


伊藤さんはたまに響く言葉を発する

母もそうだが意図して言っているのだろうか

それとも、、、大人は当たり前の考え方なのだろうか?


僕は母に電話して

経緯を話した。


(うん、、、分かったよ、、、彼女疲れてると思うから早めに寝かせてあげるんだよ)


うん、、、帰る時に又、連絡するね


(はいよっ!)


「偉い偉い、、、お母さんにはちゃんと優しくする事、、、どんなに気分が乗らなくてもだよぉ」


はい、、、分かりました。


「君は本当に周りから愛されているよねぇ」


そうなんですか?


「かなりだよぉ!」


でも、伊藤さんの方が間違いなく愛されてますよ、、、沢山の人に


「そうじゃないんだよぉ、、、私の場合は有償の愛でしょ?君の場合は無償の愛でしょ」


有償の愛?


「君だってお金を払って私の作品を買ってくれてイベントを参加したじゃない?作品を買ってくれた見返りに私と会える訳でしょ、、、でも、、、お母さんは見返り求めてるないでしょ、、、もちろん、、、これからは私も無償の愛だけど、、、」


確かに、、、母と喧嘩しても次の日は、おはようから始まり他愛の無い話をする

全部、受け止めたと言う事だったのか

やはり母は凄いんだな

僕は伊藤さんに話しかけた、、、


僕も無償の愛を伝えたいし配りたいです。


「そうだね、、、きみはお母さんの子供だから必ず出来るよぉ!」


ありがとう!





















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る