第6話

イベント当日、僕は秋葉原に向かっていた

しかも何時間も前にだ、万が一何かが起きてしまい間に合わないと一生後悔すると思って、、、

電車のピークタイムが過ぎていたので座る事が出来た窓からの景色を楽しみながら電車の時間を楽しんでいた。

すると、、、


一際、目立つ女性が電車に乗ってきた

目立つと言っても服装が派手とかそう言う事では無く

ただただ可愛い女性だ

その、女性は間違いなく彼女だった

しかも、1人だったのに驚きを隠せない僕は興奮と緊張が同時に訪れた。

話しかけたい!

そう、思った!

周りに何を思われても良い

どう見られても良い、このチャンスは2度と訪れないと思い僕は彼女の方に足を運ばせた。


すみません、、、

ひょっとして、、、


彼女は人差し指を唇に当てて

「しぃーー」と僕に言ってきた。


僕は咄嗟に

あっ!

御免なさいと言っていた。


僕は気まずいので元の場所に戻ろうと思い動き始めようとした時

彼女が僕の上着を少し掴んで


「ちょっと待ってぇ、人違いじゃないよぉ」

と小さい声で言ってきた

僕はどうすれば良いのか分からず、その場に立ち続けていた。


「次で降りよっかぁ!」

僕は戸惑いながら首を縦に振った


僕たちは予定通り次の駅で降りた


「人違いじゃ無いよぉ、今日で君と会うのは3回目!1回目は君が死のうとした日、2回目は書店で再会した日、そして、今日で3回目だよぉ、、ねっ!?」


覚えてたんですか?


「そりゃぁー、覚えてるよぉ!あんな場面に出くわせたんだからぁ、ちゃんと生きてて良かったよぉ!」


感謝も言えないで別れてしまったので

死ぬに死ねなくて、、、

それは嘘です。

あの日、別れてからテレビを点けたら偶然

伊藤さんが映って

そこから、好きになってしまって、、、


「好き?ファンとしてだよねぇ?」


それが分からないんです。

初めての感情で、、、


「そかそか、こんな仕事してるからさぁ恋愛対象にするの大変だと思うよぉ!存在してるけど存在してない感じで観てくれる人が多いんじゃないかなぁ、ファンとして」


そうなんですか?


「だってさぁ!嫌でしょ?もし君の彼女がセクシー女優だったらと思うと?」


分からないです。実際に経験してないですし

伊藤さんの絡み実は観た事なくて

なんか、観たらショック受けそうで


「そう!そう言う事だよぉ!だからこの仕事を続けている期間は恋愛出来ないと思ってるし言い寄ってくる人も、、、余り居ないからさぁ」


余り?


「うん、極たまに付き合ってと告白されるけど絶対に嫌になると思うから好きにならない様にしてるんだよねぇ」


そうなんですね


「君を覚えていたのは偶然では無いよ、あの後も少し気になってあの場所に何回か行っちゃったし、救急車のサイレンが聞こえると少しドキッとしてたもん!」


御免なさい、、、

こんな僕のせいで、、、


「良いよぉ!こうして元気になって私の事を好きになってくれてこちらこそ有難うだよぉ!

そろそろ、行かなきゃ!イベント遅れないでくるんだぞぉ!」


はい!

遅れないです。


「そこで、、、4回目だねぇ!待ってるねぇ!後でねぇ!」


彼女は次の電車に乗り込んで目的地まで向かった。

僕は、、、

一緒に乗る事を避けて時間を置いて彼女が居る書店に足を運ばせた。














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