第128話 自分の小説が漫画になって、その漫画家から貶されたらどうする?

 ある記事を見かけた。


 あるライトノベルがコミカライズ(漫画化)された。


 で、その漫画を担当した漫画家が「俺、もう、ファンタジーなんて描きたくない」とSNS上に投稿し、原作者である小説家が落ち込んだという記事だ。



 正直、私自身はよほどの興味がわかない限り、ライトノベルも漫画もほぼ読まない人間になった。


 確かに、漫画市場にしろライトノベル市場にしろ停滞期である。


 よほど大きな人気があってアニメ化になって好評を得れば濡れ手に粟だが、そんな作品は早々ない。



 また、作家サイドから見ると確かにファンタジー作品は飽和状態である。


 いくら後付けで「○○ファンタジー」とつけたところで他の真似と言われるだろう。


 事実、『薬屋のひとり言』の後に出てきた後宮ものや中華ファンタジーが雨後の筍もびっくりなぐらい出てきたことがある。


 もっと書けば、もう、ファンタジーに資源がない状態だ。



 ファンタジーの良さは世界観を自分自身で作れることにある。


 逆に言えば作者のご都合展開になりやすく、読者からすれば「あれ? ○○って××だったんじゃないの?」と不審がられ、やがて、捨てられる。


 故に、どこまで世界観やキャラクターを作り込むか?


 どんな話にさせるか?


 などなど課題は山盛りである。



 まあ、私自身、目下ファンタジーを書いている(「あとは知らん」)が、これは元ネタがほぼフリー素材状態の『クトゥルフ神話』がベースにある。


 ただ、これもちゃんと書きたければ、かなり資料の読み込みは必須だ。



 先に楽をすると、楽をする癖がついて後々後悔する。

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