第104話 君は馬鹿か天才か?

 世の中には思ったことを口にすることを正当化する人間が一定数いるし(それが障害だったりする場合もある)ネットだと、「これこそ自由」と言わんばかりに現実で馬鹿なことをする輩もいる。



 何度か書いているが、私は子供のころから大人の多い環境で育った。


 だから、色々な大人がいることを知った。


 

 その中で一番子供ながらに「屑だ」と思い、今だ唾棄したい教師がいる。


 その教師(もう、教師とも言いたくない)は生徒の前では、正確には平均より上の子供たちは懇切丁寧に教えるが、いじめられっ子だったり癖のある子は差別していた。


 もちろん、教員室の中には熟練ベテランの教師もいて、嫌な顔をする教師を無視して勉強を教えたり、雑用を一緒にした。


 その屑教師は常に褒めていた。


 だが、その裏で同僚との会話で同じ子供を貶していた。



 世の中、(ズル)賢い人間は相手を持ち上げて蹴落とす。


 直に「バカ」とか「やめろ」とか言わない。


 困るのは、本人である。


--この世界は自分のためにある


 と勘違いしているから有頂天で自分の無能さを自覚できないしプライドだけ一丁前だから認めることさえしない。


 

 まあ、そんな彼らを反面教師に考え事をしていたら、こんなことを思った。


--この自分は世界のためにある


 

 こう考えると、実は結構楽になるのかもしれない。


 だって、『個性』なんて突き詰めると誰かの、または、自分にとって都合いいレッテルのような気がして、それに合わせて生きるなんて意味ない。

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