第103話 リアリティーって難しい
風邪をひきました。
そこで思うこと。
小説の批評でよく「リアリティー」ということが出る。
かつて、短大で卒論に選んで苦労した『南総里見八犬伝』も昭和になるまで、あまりの荒唐無稽さに森鴎外などが批判している。
しかし、それでも、庶民には圧倒的人気があったのも事実だ。
また、ある映画評論家が某有名映画のラストシーンで血しぶきを見て爆笑しそうになった。
本人曰く「水芸じゃないか」
ある作家曰く「リアリティーとは現実味のある嘘」
少し科学的な話をしよう。
我々が普段見ている色彩、色味は細かく見ると別の色が入っている場合が多い。
絵画では伊藤若冲の樹花鳥獣図屏風などをみるとよくわかる。
ただのタイル画のように見えるが実は異なる色が少し入ってより、色を引き締めている。
物語も荒唐無稽の中にほんの少し現実的なことを書く、または、現実的な中にほんの少し空想を入れるだけで物語は身近になる。
問題は、その割合とかなんだけど……その前に早く寝よ。
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