第83話 去るべきか、居続けるべきか?

『進化』とは何か?


 生物学的に語るなら、自分のいる環境に体の一部、または全部を変化させて繁栄した種族がたどった歴史と言えよう。


 または、生存率を上げるために生きる環境を変えて適応した種族もいる。



 面白い例だとクジラがいる。


 彼らの祖先を遺伝子で解析した場合、もっとも陸上にいた時の姿に似ているのは、砂漠に生息するラクダだという。


 また、犬と猫も元は一種の動物から進化した生き物である。



 さて、文学において今、進化、というか繫栄しているのはライトノベルだ。


 各出版社が鎬を削る分野だ。


 また、我々のような作家の卵もライトノベルで一発当てれば多額のお金と各メディアの熱い視線が待っている。



 しかし、先ほどの進化論で考えた場合、正直、私のようなバイオレンス小説(普段は定義しないがあえて今回は定義してみた。なお、中高年以降をターゲットにしたアクション小説は押しなべてバイオレンス小説というくくりになるらしい)の身の置き場はほぼないだろう。



『ライトノベル』という多種多様な恐竜が跋扈ばっこする現状において、ネズミサイズの他のジャンルを書きたい作者と読者は、これから、どうすればいいのだろう?


 新天地を求めるか、それとも、隕石が落ちてきて生態系が激変するのを待つか……


(一部では、ライトノベルは既に衰退しているとか……)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る