第82話 「今日、あなたは何をしましたか?」と問われたら?

『毎日はつまらない』


 そう嘆く人は多い。


 では、そんな人に問いたいことがある。


「今日、あなたは何をしましたか?」


 

--そんなものはない


--日々、同じことの繰り返しだ


 そのようなことを言う人がいるだろう。


 

 そんな作家志望の人たちに言いたい。


『作家』になるということに固執しすぎてはいませんか?



 才能がない、なるな! というわけではない。


 ただ、あまりに『作家』というものに固執してしまうと、せっかくのチャンスを逃す可能性がある、と言いたいのだ。


 

 私は明日死ぬかもしれない。


 一年後、十年後、下手すりゃ、一時間後死ぬかもしれない。


 そう考えないのは、それまで生きてきた経験と安全性が担保されたからだ。


 でも、可能性はゼロではない。



 だから、出し惜しみをしない。


 私の先輩で「俺は将来、大作家になる!」と志を持って、結局フリーターで卒業した人がいる。


 私は一応就職活動をして一年就職浪人をして、色々あって現在に至る。



 短大を出て半世紀過ぎる。


 未だに先輩の名前を聞いてないし、書いているかどうかも分からない。


 案外、普通に結婚してスーツ姿でサラリーマンをしているかもしれない。



『作家』になることだけが幸せではないし、逆に『作家』になるのなら、他の人の人生や教訓を知るべきだと思う。(べき論はいけないのですが、あえて)


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