第31話 主人公たちを知らない外国の方の話 ~ポーの話 その4~
ポーは、正行たちからすれば文字通り外から来た人だ。
俗に言う『なぁなぁ』が通じない。
最初は日本文化に戸惑い、正行たちと猪口、石動さんとナターシャさんとの関係に悩む。
というか、「悩み、こじれる」という自分の感覚に戸惑う。
今までの即断即決しないと生き残れない世界から、悩む世界へ戸惑う。
ポーは戦闘以外、基本的に無機質に生きてきた。
仕事として、家庭教師や厨房での皿洗いなどをやるが、あくまでも最終目標はターゲットの狙撃である。
暗殺だって普通だ。
ところが、かつて世界一の傭兵と呼ばれた男、平野平秋水や猪口直衛からの依頼は、子猫の捜索やら恋愛の相談やら裏社会とは関係ない、平和なもの。
いくぶん、いぶかしげに手伝いつつも、そこから裏社会などに繋がっていく。
--実は裏も表も表裏一体
そのことにポーは気が付いていく。
愛する娘も年頃になり、結婚をする。
その時、離れていた父親としての想いをどう伝えるか?
ポーは、時系列的には春平の死後登場するので、実際には会っていない。
しかし、夢の中(改訂版の「WWW」)などでは顔を合わせている。
もっとも、本人が覚えていないが……
自由とは、ある意味では束縛である。
よく言われる言葉である。
だが、「暗殺者」という束縛をしていた男が自ら綱を斬ったとき、世界や人間たちがどう映るか、今から作者ながらワクワクする。
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