第21話 主人公の兄貴分の話 ~石動肇さん その3~

 石動さんは私にとって遠い存在だった。


 書き始めたころ、私は二十代。


 今四十半ばだ。


 

 石動さんの設定年齢は四十歳。


 そう、彼の年齢を完璧に超えた。



 その分、人生経験とか人生訓とか、知恵とか知識とかあればいいが、そんなもの、正直、今の自分にあるとは思えない。


 

 そもそも、私は空手を十年少々かじってはいたが、級すら持ってないし、拳銃などをぶっ放した経験もない。


 

 もっと厄介なのは時代背景だ。


 二十代の頃の世相や時代背景と今の時代は全く違う。


 安価に手に入るパソコンにスマートフォンの進化と普及、就職氷河期世代と呼ばれた我々からZ世代と呼ばれる若者が職場に増え、α世代と呼ばれる世代が出てきた。


 

『一寸先は闇』ということわざがあるけど、師匠も言う。


「俺も、小説を書きたい。でも、現実で、小説フェクション以上のことが平然と起こるから、それ以上のものを書こうとすると難しいんだ」



 そう、これからの時代は何が起こるか分からない。



 でも、私は、石動さんをはじめ、正行たちに願うことがある。


 それは、いつまでも人間らしい人間でいてほしい。


 そのために私は彼らが葛藤することも、喜びあえることも、書いていこうと思うんだけど……それが今ネタなしなんだよなぁ……



 番外編ばかりで本編を一つも書いていないからなぁ……

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