第20話 主人公の兄貴分の話 ~石動肇さん その2~

 石動さんは、何かと平野平家にとって対極の位置にある。


 

 例えば、和風の平野平家の面々に対して石動さんは英国風であり、武器も日本刀やロケットランチャーという明らかな爆破・殺傷武器に対して、敵が一時的に動けなくするように手裏剣や苦無、グローブを使う。


 例えば、電撃スタン手裏剣、電撃手袋スタングローブは設定上は師匠である秋水が戦場で即席で作り、のちに大量生産して石動さんに与えた。



 実際は、師匠である原幌氏の文章の中で出てきたのだが、最初は「スタン手裏剣」と書かれていて、「?????」だった。


『人に聞く前に分からなければ調べる』


 師の言である。


 なのでネットで調べた。


 出てきたのは聞いたこともないTRPGのログ。


「手裏剣;装備 忍者」


「スタン;魔法 マジシャン」


 ?


 師匠に問うた。


「あのぉ、石動さんは魔法使いなんですか?」


 爆笑する師匠。



 いい思い出である。(そういうことにしておいて)



 しかし、石動さんも完璧無敵ではない。


 石動さんにも弱点がある。


 家族、会社などだ。


 もしも、それらに危害が加わり悲しむようなことがあれば、平野平家の人間を抜かして、彼が最も辛辣な復讐をするかも知れない。



 その時、秋水がどういう風に立ち回るか、ちょっと想像したけど、難しいと思う。


 それに対しての石動さんも、難しい。


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