第14話 主人公の父親の話 ~平野平秋水 その1~

 ほんの数日差ではあるが、実は父親である秋水のほうが誕生自体は正行よりも遅い。


 遅いというか、正直、作った私でさえ『気が付いたらいた』


 それが、平野平秋水なのだ。



 最初は、ひょっこり出てきた。


 まだ、正行の続柄が謎だったので父親を出して現実味を出したかった。


 それが、師匠になる原幌氏が色々アドバイスやエピソードなどを作ってくださり、気が付けば、確固たる登場人物になっていた。



 特徴的な二メートル越えの身長は、絵柄的に「実はちっちゃいほうが強い」というアニメなどの設定が嫌で「逆に大きければいいやん」というノリだった。


 また、好きな男性のタイプが筋肉質だったのもあり、現在の姿が出来た。



 思考的には、正行とは違って、というか、矛盾だらけだ。


 リアリストだけど、独りぼっちが大嫌い。


 敵も味方も駒のように扱うのに、いざ、その場面に出くわすと予想外の行動をとる。



 師曰く「トリックスター(物語をひっくり返す)のような存在なんだよ」



 なのだが、最近ちょっと様子が違ってきた。


 吉凶占いはできないが、作品を作れば作るほど、自由度は失われているように思う。


 その反省などを含めて、これから、彼を解剖してみたい。

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