第4話


「…もしもあなたに出会えたら 大切な言葉を伝えたい…って…約束…覚えてる…?」


「…トモ…?」


「出会えたらって…私の名前を知る前ってこと?」


「懐かしいな。まだ覚えていたのか。」


「約束はいいものだな…」


「…私と言葉を交わす前ってこと?」


「バックナンバーという詩集の一文字目を書き始める前からかな?」


「違うな。お前に恋してるって自覚し始める前だったかな?」


「…私にお付き合いを申し込む前ってこと?」


「そうではないな。お前との結婚を意識した時からだったかな?」


「…タカキさん…どうしよ…」


「…甘えたく…なっちゃう…よ…」


「トモ…もう少し近づいて…」


「…ダメ………ん…」


「…ん…」


「…口封じ…だ」


「…ラジオならではの…ハプニング…さ…」


「…ん…」


「…ん…は…っ」


「…過剰演出…だよ…?」


「可愛く潤んだ目で睨まれても、説得力がないな。」


「…もうっ…」

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