恋の楽譜に音符はない

一.譜読み

 凛:『おーい!渚!』

どこからか夏に似合う透き通った声が聞こえた。

僕は元気な声に耳を傾けすこし気だるげに

渚:『あぁ、おはよう』と返事をした。


 凛が駆け足でよってくる。

渚:『今日は部活あるのか?』

凛:『あるよー!こんな真夏にフルートて酸素なくなるよー。』

暑そうに手で仰ぎながら言う。僕は凛の風に靡く長い髪の毛に切ればいいのになぁと思った。


 そんな僕には高校で唯一の楽しみがあった。

                  

                   つづく


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恋の楽譜に音符はない @IVa_3i

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