第6話 二回目のオーディション。
「自信が有ったエキストラのオーディションに落ちた」
と予定より早く帰宅した
「こちらでエントリーしておいたドラマのオーディションが明日有るから」
と告げられて、翌日の早朝に東海道新幹線『のぞみ』で上京した。
その前夜、
「お出かけのチューはしてくれたけど、やっぱり裕人君のアレを飲んで無かったから落ちたと思う」
天野さんは僕にフ〇ラとゴックンを希望するけど、
「それなら僕も天野さんのお姫様を嗅いだり舐めたいから六十九したいな」
無茶振りで返すと、
「駄目よ、男性は体から外に出ているけど、女性のお姫様は隠れていて膝を開かないと見えないでしょ、エッチな裕人君だからきっと舌を入れるよね、参考資料で知った女性の潮吹きしたら恥かしい過ぎて死んじゃう」
女性に取って清潔感と恥じらいが大事だと常々考えている僕は意地悪で、
「あぁ、天野さんが潮を吹いたら全部僕が飲み干してあげる、なんて想像するだけでワクワク楽しそうだ」
これは意地悪と言うか言葉責めと言うのか、
「馬鹿ぁ、裕人君の変態、もう知らない」
多少の女性経験が有る僕と全くの新品、正真正銘処女の天野さんがエロトークで勝てない。
それにしても何処で思春期の性的好奇心を満たすのか、それを問いただしてみると中学生の頃までは男と女の恋愛情報を聞かせてくれる、ヘアメイクやスタイリストのお姉さん達も義務教育が終了した
更に女性週刊誌の特集『女の本音』で彼氏が喜ぶ精技の情報から天野さんに経験は無いが、世に言う耳年増になっていた。
そして翌朝、出かける
「分かっていると思うけど、周りのスタッフは大人ばかりだから失礼の無い様に、感謝の気持ちと最初の挨拶は大事だからね」
それは昨日、僕が口裏合せをお願いした桜島社長を想像した注意に
「裕人君、私がタメ口や呼び捨てする無礼キャラとでも思っているの?何か今日の裕人君は変だよ、私に何を隠しているの?」
これって女の勘なのか、危ない危ない・・・
「そうじゃないよ、昨日の今日だから僕は心配しているのさ」
「それって私が好きだから?」
「勿論だよ、落ち込んで帰って来る天野さんが可哀想だからだよ」
「うん、今度は大丈夫な気がする」
今日のオーディションは天野さんの合格が決まっている出来レースかも知れないが、それを当人は知らないし僕から教える心算も無い。
「行ってきま~す」
「行ってらっしゃい」
昨日と同じ様に送り出し、カレンダーで金曜日を確認して春休みの白梅高校体育館へ出発した。
あ、そうだ、野村先生へ提出する承諾書を鞄に入れたか確認しなければ・・・
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