Stay Alive.Say.4.隠しクエストと初めての仲間メイ!(2)


Stay Alive.Say.4.隠しクエストと初めての仲間メイ!(2)


深い森の中の丸い体のウサギたちが草むらをかき分けて逃げていた。

こんなに早く走ってみたのはいつぶりだろう?

いや、きっと今までの人生の中でこんなに速く走ったことなんてなかった。

そうウサギ自身が自ら考えるほど、そのウサギは速く、必死に逃げていた。

まあ、うさぎだと言ったが、それはまるで大福のような形をした生き物だった。

足は肉眼では見えないほど短く、丸い体のように尻尾も丸かった。

顔文字で作って売れば老若男女を問わず人気を得そうな愛らしいビジュアルのうさぎ。

だが決して遅くはなかった。

むしろ普通の人は決して捕まえられないほど、そのウサギは速くてすばやかった。

しかし今,ウサギたちは激しい野生の法則に立ち向かっでいだ。

森の草をかき分けて走るたびに、1匹1匹が断末魔とともに息を止め始めた。

噴き出す仲間の血がその鉄の何かを赤く染めていった。

うさぎはそれの名前を知らなかった。

石のように硬くもあったが、獣の歯よりも鋭利で鋭く、歯のように尖っていた。

それは短剣だった。

虚空を切る短剣。

その剣は小さくて軽かったが、鋭かった。

持って振り回すよりは、投げに特化した投擲用短剣。

今、その短剣はウサギたちの息の根を止める災いの雨となり降っていた!

一匹一匹飛んでくる短剣に体が貫通し、断末魔と共に息を引き取るうさぎたち!

死んでいった仲間たちを後にして必死に走るウサギ!

しかし、そのウサギでさえ、やがて飛んでくる短剣に貫通し、断末魔を鳴らした。

真っ白な毛が次第に赤く染まっていった。

次第に生命の光を失っていくウサギの目に最後に映ったのは、ある女性の姿だった。

まるで私たちが流すこの血のように赤い髪の毛を持った女性。

女性は美しかった。

さらさらな髪と東洋人とは思えないほど真っ白な肌。

しかし、それでも東洋人特有の若くて柔らかい感触は失われなかった

大きくて丸い目、柔らかい印象の目鼻立ち!

いわば、その女性はまるで東洋人に見られる特有の美しさをすべて集めて凝縮したような人だった。

あまりにも美しいあまり、目の下にある2つのほくろまで彼女には長所として作用した。

しかし、彼女は東洋人とは違う特徴を一つ持っていた!

それがまさに長くて尖った彼女の耳だった。

いわばエルフと呼ばれる種族だった。

彼女はウサギに忍び寄り、短剣を抜いた。

その行動に一切の迷いがなかったので、宙に舞う血の滴さえ彼女を美しく飾ってくれた。

そして、その美しい場面を目に焼き付けるとともに、ウサギの人生は幕を閉じた。

彼女は短剣を回収し、鞘に収めた。

そして、ウサギの死体を捕まえた。

その瞬間!


ウアアアアアアアア!!!


どこからか人の気合いの声とともに荒々しく暴悪な獣の鳴き声が聞こえてきた!

その音に彼女は緊張して頭を上げて音の行方を探そうとした。

そしてすぐに音が聞こえる方向に走って行った。

森の中を駆け抜けると、それは視界に入ってきた。

巨大な熊のような体をしたが、ヘラクレスのカブトムシのような刃の角を持つ巨体のモンスター。

それに立ち向かう大剣を持った黒髪の青年。

血に染まったその青年と巨体のモンスターは、力と力で激突してぶつかっていた!

その光景を見つけた彼女は、本能的に草と木の間に身を隠した。

しかし、正直に言って驚愕した。

あのモンスターと正面から対決しようとする人が存在するとは。

彼女はその青年を注意深く観察した。

成人男性として見るにはかなり低い方の身長。

大きく見積もっても165を超えないものとみられる。

体格もまたそんなに巨大だという印象なしに平凡に見えた。

背が低いこと以外は特別なところがなく、平凡に見える印象の青年。

しかし、なぜか青年はその小柄に過ぎず、彼女の目にはあまりにも巨大に見えた。

もしかしたら青年が振り回すあの巨大な大剣がそのような印象を彼女の脳に刻印させているのかもしれない。

さらに驚いたことに、彼女は彼を知っていた。


「あの子は昨夜の…」


昨夜彼女は彼が黒いスケルトンと戦うのを見ていた。

その時、彼はあの巨大な大剣で一撃で黒いスケルトンを粉砕した!

多分それは今彼が戦っている巨体のモンスターと同じ中型モンスター。

一般モンスターより強くて巨大なその中型モンスターを一撃で倒しただけでも、彼がすでに平凡なユーザーより高い戦闘センスがあることを彼女は一気に知ることができた。

しかし、それでもどういうわけか、今度は彼女の目に彼が無謀に見えた。

なぜならあのモンスターは一般的なモンスターよりはるかに強かった!

初心者ゾーンを軽く越えたユーザーたちに初めて野生の壁を感じさせてくれる壁。

初の試練。

自分が強いと勘違いするユーザーたちに世界の厳しさを刻印させてくれる大自然の先生!

呼び方が無尽蔵なだけに、彼女はこの3日間、あのモンスターに数え切れないほど多くのユーザーが引き裂かれるのを目撃した!

それはまた彼女も同じだった。

彼女の一行のうち 2 人は、あのモンスターとの遭遇によって無残に引き裂かれた。

3人でかかってきて、その結果!

ところが、今あの青年はそんなモンスターと一人で立ち向かっていたのだった!

いくら他の人より戦闘センスがあるとしても、果たして一人であのモンスターを乗り越えることができるだろうか?

率直に言って、彼女はそれが不可能だと思った。

しかし、そんな彼女の考えとは違って、青年は想像以上に善戦した!

巨大な剣を持っているにもかかわらず、青年は力で押し付けるだけの戦法を使わなかった。

巨体のモンスターが頭の角を振り回して威嚇してくると、ペックスタッフで避けて隙が生じると、大剣を振り上げて奴を刺した!

しかし、想像以上に革と筋肉が厚いのか、深く刺されたりはしなかった。

巨体のモンスターが青年に向かって頭の角を下げようとすると、青年は体を回して移動し、その攻撃をかわした!

その衝撃で一瞬にして揺れるほこりが空気をいっぱいにした。

しかし、巨体のモンスターの攻撃はそれで終わりではなかった!

巨体のモンスターは、そのほこりを突き破って、まるで一つ一つの指に蹄があるような厚くて硬い指がついた手で青年を捕まえた!

それと同時に青年を持ち上げ、2~3回思いっきり青年を地面に打ち込んだ。

そうして青年の身で地面を擦りながら青年を投げ捨てた!

あまりにも圧倒的なその力に青年は遠くの木まで飛んで行き激突した。

しかし、そんな強烈な攻撃の中でも、青年は決して剣を離さなかった!

言葉を必要としない不屈の意志!

しかし、そうだとしても青年の危機であることは変わらなかった!

先ほどのひどい攻撃によって青年はボロボロになっていた。

多分次の一撃を受けたらあの青年はこれ以上立っていられなくなるだろう!

緊張感が高まるとともに青年が精一杯、大剣を強く握り締めるのを感じることができた。

気迫が変わり緊張感が高まった。

次の瞬間、青年はためらうことなく巨体のモンスターに向かって突撃した!

巨体のモンスターもまたそれを受け止めるつもりなのか、青年に向かって走った!

しかし彼女はこれだから男たちが早く死ぬのだと確信した。

力で勝負してもどうにもならないということを今の激突で確認したはずだ。

いくら青年があの大剣を軽く振り回すほどの強い筋力を持っているとしても、次に激突すれば、すべてが青年の敗北で終わりを迎えるだろう!


「バカね、力では勝てない…」


そうして彼女が巨体のモンスターと青年の大剣が激突することから背を向けて立ち去ろうとしたその瞬間!

突然、青年がスーッと滑るようにスライディングして巨体のモンスターの裏側に移動した!

そして振り返ろうとする巨体のモンスター!

しかし、その時すでに青年は大剣で奴の背中を切りながら同時にジャンプし、空中で回転しながら反対側に移動していた!

まるで熟練したサーカスの選手のように軽い身のこなし!

いくらゲームだとしても、あの大剣でどうしてあんな軽い身のこなしができるのか疑問が入ってきた。

しかし、それがすでに目の前で起こった以上、信じるしかなかった!

虚空を舞った青年は剣を振り上げたまま着地した!

そして、そのまま巨体のモンスターに向かって飛びかかった!

そして、巨体のモンスターが振り向いて、正面から青年に向き合った瞬間、プシュッと大剣が巨体のモンスターの腹部を刺した!

そして今度は大剣がかなり深く刺さったのが遠くからも鮮明に見えた!

苦しそうで引きずるような鳴き声を上げる巨体のモンスター!

モンスターが一歩下がると、青年も大剣を突き刺し、また一歩前進した!

流れる血が地面を赤く染めた。

しかし、これはまだ致命傷とは言えなかった!

巨体のモンスターが戸惑ったのも一瞬、巨体のモンスターの目に殺気が戻った!

そして、自分に苦痛を与えた青年に復讐でもするかのように、その固い手を振り回した!

今回捕まったら青年の敗北が確定する!

しかし青年はあたかもそれを待っていたかのように身を投げた!

大剣の柄をぶら下がるように握り、空中ブランコに乗るように、巨体のモンスターの力と逆の方向に体操選手のように体を飛ばした!

攻撃を避けると同時に、青年は再び両足で地面をつかみ、レバーを回すように大剣の取っ手を引っ張った!

すると、巨体のモンスターの腹部が裂けて血と臓器が飛び出した!

間違いない致命傷!

次の激突で勝負がつく!

青年は巨体のモンスターと少しの距離を置いて大剣を握りしめた!

すると、巨体のモンスターは狂奔し、興奮を隠せず、青年に向かって突進した!

今度は青年が下に逃げられないように両腕で地面を掻きながら威嚇的に突進してきた!

それに青年は、まるで棒高跳びをするように、大剣を地面に突き刺すと同時に、大剣を取って空中に向かって飛び上がった!

そして反対方向に移ると同時に、剣の遠心力によって一度地を強く打った。

しかし、すぐに青年は大剣を大きく振り回し、巨体のモンスターが後ろを振り向くと同時に、力いっぱいモンスターを斬った!

メキッと、もう一つの大きな傷を巨体のモンスターに刻んだ青年!

血を吐きながら体が後ろに倒れる巨体のモンスター!

すべてが終わったと思ったその瞬間!

後ろに倒れている途中にいた体を全力で前に振り下ろし、まるで斧で薪を振り下ろすように、その巨大な角を青年に向けて振り下ろした!

その圧倒的な力が青年の大剣を襲うと、鉄特有の振動と衝撃音が森全体を震撼させた!

大剣を伏せて片手では刀身を支え、押し出すことでかろうじてその力に耐えていた。

しかし、攻撃を防いだにもかかわらず、青年はかなりダメージを受けたようだった!

その一撃の圧倒的な勢いと力によって地面が掘られ、青年は動けなかった!

内臓を吐き出すのをためらわない野生の一撃!

同歸於盡を覚悟したその一撃に青年は抵抗できなかった!

このまま青年を押し殺す勢いの巨体のモンスター!

両腕両足!

何一つ動けるものがない青年!

体のどこか一箇所でも力を抜いたら、そのまま巨体のモンスターの角が青年を両断するだろう!

そんな確信が持てるほどの圧倒的な力に青年は耐えていたのだ!

しかし両腕、両足が縛られたのは青年だけだった!

巨体のモンスターはまだ両腕を動かすことができた!

青年に向かって伸びた巨体のモンスターの手!

捕まった瞬間、青年の死が確定する!


プシュシュッ!!!


その瞬間、血液が宙に飛んだ!

しかしそれは青年の血ではなかった!

突然舞い込んだ投擲用短剣が、巨体のモンスターの膝裏の奥に突き刺さった!

それと同時にバランスを崩してひざまずく巨体のモンスター!

それにより、巨体のモンスターの頭が少し上がった!

その一瞬を青年は逃さなかった!

青年はすぐに抜け出し、大剣を振り上げ、巨体のモンスターの首に向かって振り落とした!

そして次の瞬間、青年の大剣は地面につき大きな衝突音を発生させ、同時にドロドロの血が流れ、巨体のモンスターの首が地面に落ちた!

鉄が地面を打つその音色はしばらく彼女の耳に残っていた。

そして、その耳鳴りが耳から消えた後、彼女は自分も知らないうちに巨体のモンスターに短剣を投げた自分自身を彼女は発見した。

しかし、それでも彼女は驚愕を禁じえなかった。


本当にあの巨体のモンスターを倒すなんて···


多くの危機を乗り越えて、ほとんど一人であの巨体のモンスターを倒すなんて!

率直に言ってそれが可能だとは彼女は思わなかった。

まるで夢でも見ているような気分だった。

しかし同時に,だからこそ彼女はその青年を欲しがるようになった。

あの男がいたら私はもっと早くここから抜け出せる!

そんな確信を彼女は得ることができた!

荒々しく息を吐いていた青年は、疲れたように大剣を地面に打ちつけて疲れたようにひざまずいた。

彼女はそんな青年に向かって近づき始めた。

彼女が草むらを抜け出すと、青年は人を警戒する野良猫のように鋭くこちらを重視し、息を止めて警戒し始めた。

それに彼女は警戒心を解くために両腕を広げて青年に両手の裏を見せて慎重に近づき始めた。


「大丈夫、怖がらなくていい。 私は敵じゃないよ」


急に声をかけると、青年は驚いたように音もなく体をくねらせた。

しかし、彼女は止まることなく話し続けた。


「すごいね、本当に一人で倒すとは 思いもしなかった」


彼女は巨体の獣を優しく撫でながら話し続けた。


「だけど、君、私じゃなかったら死んでた、 分かるよね? だからそんなに警戒しなくっでもいいよ、君を助けたかっただけだよ」


彼女は巨体のモンスターの膝の後ろから投擲用の短剣を引き抜きながら優しく微笑んだ。

彼女は緊張を解けという意味で笑って声をかけたのだったが、それがむしろ青年をさらに警戒させたようだった。

彼女は短剣を太ももの鞘に入れ,両手を広げた。


「大丈夫、これを倒したのは君だよ、だから奪うつもりもない」


そして、彼女はしばらく悩んでいるようだったが、すぐに青年に向かって顔を突きつけながら話を続けた。


「うん、そうだね、私が望むのは君だよ」


彼女の突然のフラッティングに青年は当惑した表情をした。


「実はね昨日の夜にも君を見たんだ、黒いスケルトン、それもなかなか強そうに見えたよね、でも、君はそれを一撃でやっつけたんだ、本当にすごかだな」


彼女は昨夜の青年を真似するように野球バットを振り回すような姿勢をとりながらそう言って話を続けた。


「だから、あの時から、君に目がいたんだ、できればすぐに声をかけてみたかったんだけど、それ以来、ちょっと忙しいことがあって、それができなかった、ハハ、前置きが長すぎたね」


彼女は拳を口に持って行き,首を整えた。

それから話を続けた。


「だから要するに、そうだね、私とパーティーしない?」


青年の警戒がある程度緩んでいるのが感じられた。

それを感じた彼女は青年に近づき、膝を曲げて座り、彼と目を合わせながら話を続けた。


「君は強いけど、さっきも危なかったよね? パーティーというのは要するに仲間みたいなものだよ、一人ではどうしようもない敵に一緒に挑戦して勝ち抜くチームだよ、もちろん経験値を共有してボーナスも働く」


彼女はやや真剣な目で話し続けた。


「私は早くレベルを上げてこの先に行きたい、そのためにはあなたのような強い人が必要だ、君がいればさっきのようなモンスターからも逃げなくてもいい、君もまた、より安全に今のような強敵に立ち向かうことができるようになる、つまりもっと早くレベルを上げることができる、極めて個人的なことだけど、私は何があってもこのゲームで先に進みたい、君はどう? 君にも損はならないと思える」


彼女の真剣な表情は笑顔に変わった。 そして、彼女は青年に向かって手を差し出しながら、もう一度言った。


「だから私に力を貸してくれない?」


青年はその手を握ろうとするように手を差し出したが、結局はその手を握らなかった。

そして、まるで拒否するかのように手のひらを見せては、体を起こした。

そして軽く体についた土やほこりを払い、大剣を背中につけた。


「ゲームで先を行くとか、私はそんなことはまだよく分かりません、でも、きっとあなたの言う通りだど思います、一人だったら本当に危なかった、私もこんなところで死ぬわけにはいかない理由があります、だからしましょう、パーティ、私はシャルと言います、私も早くこの先に行きたいです だから、これからよろしくお願いします」


青年、シャルはしゃがんでいる彼女に向かってそう言った。

彼女は彼に差し出した手を片づけ、体を起こして口を開いた。


「フフ、シャルか? いい名前だね」


彼女はもう一度手を差し出そうとしたが、ちょうどシャルが手を握るのを嫌がったことを思い出して手を引いた。


「私はメイ、私もよろしくねシャル」


彼女、メイは笑顔で自己紹介をし、シャルに顔を突きつけて話し続けた。


「じゃあ、パーティーに招待するよね」


メイは半透明のメッセージウィンドウを開き、シャルをパーティーに招待するための設定を始めようとした。

その瞬間!

草がざわめき、何かが連続してぶつかるような音が聞こえてきて、その音の先にメイの背後の草むらに何かが落ちた!

突然の音にメイとシャルの視線が皆その方向に向かった。

そして、それを確認するために近づいた。

確認のために草むらを開けてみると、そこには人の形をしたかすかに光る何かがあった!

かすかに輝く体は男性のそれに近かったが、性器や乳首のような部位はなく、人というよりはまるでマネキンに近い印象を与えた。

それでも育った髪の毛は緑色と明るい青色のツートンで構成されており、まるで蛍光物質のように光を望んでいた。

しかし、最大の特徴はそれではなかった。

てのひらほどの大きさ。

透明な昆虫の翼。

小さな花、それを編んで作った花冠。

それがその小さな生き物の正体を分かりやすくしてくれた。

それは間違いなく妖精だった!


■□■

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