Say.2. 病.
Say.2. 病.
この世には治らない病気がある。
人の力では治せない病気がある。
そして私にもそんな病気がある。
私の体を蚕食したこの病気は、10年ほど前までは発病直後1~2年以内に全身の筋肉が溶けて死に至る恐ろしい病気だった。
その原因究明すらされていない希少疾患であると同時に、治せない不治の病だったという。
もちろん、現在になっても完治は不可能な難病であり、治療を続けなければ死に至ってしまう病気であることは変わらないが、それでも医学の飛躍的な発展を通じて何とか延命することには成功した。
だが、治療においては現代医学においても最高とされる技術を必要とし、学界で認められる有能な医師の手を必要とした。
有能な者は最高になり、最高は常に最高の待遇を受け、その最高の待遇のためには莫大な大金が必要だった。
そして、その大金はいつも平凡あるいはそれより貧しい家庭に住む市民のポケットから出てくることになる。
それらすべてを支払うことは、一般市民にとってはあまりにも苦しいことだった。
保険が適用されるにもかかわらず、毎月純粋な維持費用だけで、毎月30万円が必要だった。 そして、時々行われる手術と検査治療の場合には、それに匹敵する追加費用が発生した。
そのため、私が現在このように命を支えているのは、率直に言って運と二人の両親の血税があったからだと見なければならなかった。
それもそのはず、私の体に異常が発生したのはおよそ11年ほど前。
私が9歳の誕生日を迎えた日であり、ある医師が偶然にも病状治療の糸口をつかんだある春の日だったからだ。
時間が経って発病から1年程度が経つ頃、病気に対する生命維持技術が実用化され、奇跡のように私の生命線はつながるようになった。
しかし、幼い年で病状に耐えるには、この不治の病はあまりにも攻撃的で早く私の体を蝕んでいるようだ。
本格的に治療を受け始めた頃には、すでに病状によって私の視覚と味覚のような微細な痛覚と聴覚を除いた五感を失った後だった。
それに下半身の自由さえも奪われた後だった。
その危険な状況での私を生かすためには、決して少なくない費用がかかった。
借金をした。
たとえ天文学的な費用とは言えないが、一般人がそれを返すためには一生をつぎ込まなければならないほどの大きな借金を…。
やがて10年が過ぎた今日、これ以上病気になった体にはこれ以上の自由は残っていなかった。
五感の中で残った感覚は聴覚しかなく、肉体に残った自由というのは、右手の人差し指をそっと動かすことができる程度しかなかった。
聴覚と人差し指だけで世の中を眺めながら決して死のうとしない肉体は、呼吸器を通じたかすかな酸素だけでその細い生命線を離さないように必死に握っていた。
だが人は生きている限り、決してすべてを失うことはできない。
何かを失ってしまうと、自分も知らないうちに何かを得ることになる。
そのようにこんな私にも人生の楽しみという奴がいた。
奇妙に聞こえるかもしれないが、それはコミュニケーションだった。
前にも言ったように、私は聴覚と人差し指以外のすべての自由を奪われた。
しかし、それで十分だった。
それだけでも他人と疎通するギリギリの線はつながれた。
そしてそんな私に世の中を、平凡な日常ということを伝えてくれる人物がまさに幼い頃からずっと一緒にいて、今も自分の手のひらに私の手を得ているこの女性、'あやめ'だった。
「おはよう、'そま'」
彼女は柔らかいながらも物静かにして、その中に暖かい温もりのこもった声で私にそう言った。
彼女は私の右手をそっと自分の手のひらに置いたまま、静かに私の返事を待っている。
私は肯定は1番、否定は2番、人差し指で彼女の手のひらを叩く。
それが彼女と私だけの会話法だった。
私は彼女の手のひらを一度叩いた。
彼女は週末になるといつも私の病室に来て外の世界の話を聞かせてくれた。
基本的には日常的な対話を聞かせてくれた。
時には友達と楽しい思い出について話をし、時にはイライラしたり不快だった経験について話もした。
彼女は私に世の中の肯定的な部分に対しても否定的な部分に対しても隠さずに聞かせてくれた。
…そして時には誰かに告白されたという話も聞こえてきた。
彼女が告白されたという話を聞くと、いつもあれこれ複雑な気持ちになった。
それもそのはず、私の中でのあやめのイメージは、まだ幼くて限りなく脆かったあの頃のままのあやめであったからだ。
そのため、告白という言葉に限りなく疎外感が入り、皆私だけを置いて大人になっていくという寂しさを感じた。
また、一方ではあやめに恋人ができれば「これ以上私のそばに訪ねてきてくれないのではないか?」という不安感が入ってくることもあった。
もちろんあやめは当然のように断ったと話すが、それでも彼女に「告白された」という話を聞く度に心が動揺するのは仕方ないようだ。
そりゃあやめは私を生きさせてくれる。 体ではなく心を生かせてくれる人。
私に疎通を願って意思を表す唯一の人。
そのためあやめは私にとっていつも感謝するだけの人物だ。
彼女がいたからこそ、私はこのような体であっても心を失わず、同年代と一緒に大人になることができた。
私から寂しさを奪ってくれた。
少し過去の時間。
両親は私の病院費を稼ぐためにいつも夜遅くまで働き、時間が経つほど次第に私のそばで姿を消し、医師の呼び出しがある日だけ少しだけ声を聞くことができるほど会いにくくなっていった。
そこに医師と看護師は静かに私の部屋に入ってきて状況を探したり整備をするだけで、そこには人の温もりとは感じられない寂しさがたくさんあった。
「これからはずっと一人で生きていくんだね」
そんな冷たい沈黙の中で、まるで時間でも止まってしまったように、私の心は凍りついていった。
そんな日々が流れたある日。
過ぎた時間の足跡さえ分からなくなったあの日。 堅く閉ざされたその門を開き、初等学校4年生になったあやめが訪ねてきた。
2年ぶりの再会、その日どんな会話をしたのかはっきりとは覚えていなかったが、あやめは泣いていた。
理由は教えてくれなかったが、聞いてはいけないような気がして、何よりも聞くことができなかった。
その日以後、あやめはたびたび病室に来るようになり、私は彼女の話し相手になった。
ずっと暗い空間に閉じ込められていた私を、凍結されていた時間を溶かしてくれて世界を、そして生きていくということを知らせてくれた「温かさ」。
私にとってそれがあやめだった。
あやめがいたからこそ、私は再び生きているという実感を得ることができたし、顔ではなく心で笑うことができるようになった。
だから、私にとってはあやめと一緒にいる今が大事だ。
あやめと一緒にいるこの時間がどんなことよりも大切だった。
だからこんな私には欲張りかも知れないが、彼女と一緒にいる時間を誰かに奪われたくなかった。
少なくとも今はまだ···奪われたくなかった。
彼女さえいれば私はこんな体だが笑って生きられる。
生きるのが楽しいと思える。
だから私は明日も生きていく。
あやめが来るかもしれないから。
これからも大変で苦しい治療と手術が待っているだろう。
それでも決して私の心が屈服することはないだろう。
だって生きて待っていればあやめに会えるから。
そうだ.
私には生きる理由がある。
決して死にたくない理由がある。
再びあやめに会うこと。
それが私が生きていく理由だ。
そう言って....
それが私にとってどんなに利己的な願いなのかも知らないまま、私はただ安易にそのすべてを当然視していた。
いつ壊れてもおかしくない日常の中で、私は安心して明日も私が生きられると信じていた。
そんな暖かい日々が静かに流れ、私があやめを待っていたある日。
まるでその安逸さをあざ笑うように私の日常が壊れる音がした。
その日、あやめが急いで訪ねてきて、私に知らせを伝えてくれた。
私の両親の「不倫」それによる「離婚」それが彼女が私に伝えてくれた情報ニュースだった。
彼女は黙っていたが、彼女の不安と震えは明らかに私に伝わっていた。
私は静かに彼女の手のひらを一度たたいた。
すると、彼女がどうしたのかと問いかけたが、私は静かに彼女の手のひらをもう一度叩くだけだった。
気が利く彼女が"私は大丈夫"という意味なの? と私に尋ねると、私は彼女の指を一度叩いた。
私は今彼女がどんな顔をしているのか分からない。
記憶といっても幼い頃のかすかな記憶だけ···….
それでも私は彼女が悲しそうな顔をしていないことを願った。
たとえ笑わなくても感情が豊かでなくても良いので、不安になったり悲しんだりしなかったことを願った。
たとえ私が見なくても、彼女がいつも笑って暮らせることを願った。
私は彼女を安心させるために数少ない手話を伝えようと努力し、必死に彼女に肯定の意思を送った。
もちろん私もそのすべての便りが突然で混乱したが、それ以上に私の大切な人が痛がることなど望まなかった。
そんな私の努力にも過ぎず、彼女の震えが遠くなることはなかった。
その日、彼女はいつもより早く私のそばを離れ、帰ってくる週末、彼女は私のそばに来なかった。
月曜日の午前、私は医者から衝撃的な知らせを受けた。
母は連絡を絶ち、父は医者にある知らせを伝えた後、海外に潜伏したというのだった。
そして、ある知らせとは、両親がこれ以上私に金銭支援をしないという意思を明らかにしたということだ。
両親からの金銭支援の断絶は、病院にこれ以上の治療を期待できないという意味であり、その言葉はすなわち私の死を意味した。
その言葉だけを伝え、医者は静かに部屋を抜け、しばらく静寂が流れた。
最初の数秒は、脳にラグが発生したかのように何も考えられなかった。
静寂。
ちょうどその単語にふさわしい数十秒だった。
しかし、その静寂は全身に強い静電気が流れるような衝撃と共に一瞬にして崩れた。
そうしてはじめて私は現象に気付き、実感した。
私「そま」は今日親から捨てられたものだった。
辛うじて握っていた生命線が、いや、自ら握っていたわけでもないそのか弱い生命線が、今この瞬間、両親の手を離れて切れようとしていた。
その夜、いろいろな考えが私の頭の中をかき乱した。
お金も家族もない者がどんな処遇を受けるのか、この耳からはっきりと入ってきた。
病院は患者には親切だが、お金のない者は患者ではない。
そう思うと全身に悪寒が走った。
そういえば、今月の最後の治療は2日後だった。
そしてその頃、来月支払われる予定の病院費も振り込まれる。
すなわち、親からの金銭支援が途絶えた私が追い出されるのは2日後という意味だった。
それでも病院だから私をそのまま道端に捨ててしまうわけではないが、それでも彼らの対処は目についた。
まず、私を私の親のそばに行かせようとするが、そもそも私はすでに親から捨てられた体。
両親が私を探しに来ることなどないだろう。
そもそも行方をくらました母親や海外に逃走した父親を病院が探そうとするのかさえ疑問だった。
そうすれば、病院側は自動的に私を施設のようなところに送り、これはすでに決定事項だろう。
施設で親切に私の病院費を出してくれるはずがなかった。
だから、遅かれ早かれ、私は冷たい死体として世間に知られることもなく、忘れ去られるだろうという意味だった。
まるで超能力でも得たように、そのような鮮明な未来が見えた。
そうだろう、そういうことだろう…···
理解するまでそんなに長い時間は必要なかった。
今日私は死刑宣告を受けたのだ。
その夜は眠れなかった。
そして、過ぎた時間を振り返りながら、果てしなく自分自身に問い返した。
私が一体何をそんなに間違ったのか、なぜこんな目に遭わなければならないのか?
ふと私は世界中が憎悪だった、限りなく私自身がみすぼらしく可哀想に感じられ、怒って同情することを繰り返した。
また、突然自分を捨てた両親が恨めしく、彼らに憎悪の感情まで抱いたが、やがて押し寄せる罪悪感にその感情は挫折してしまった。
私という存在が一体今までどれだけ両親を苦しめたのだろうか?
たった30代前半の両親。
そんな両親が言葉さえ話せない息子のために10年間休むこともなく受けたストレス苦痛。
私としては数え切れないし、きっと理解できないだろう。
心から愛していた子供を捨てたいほど辛い人の心情を。
突然、幼い頃に一緒に笑って川辺でバタ足をしていた家族の姿が思い浮かんだ。
どうして今そのような場面が浮び上がったのかは分からないが、私の頭の中には楽しかった思い出でいっぱいだった。
父の手を握って初めて夕焼けを見た日の記憶。
倒れた私を優しく抱いてくれた母の姿。
振り返ってみると、楽しいことだらけだった。
思わず心の底で笑うようになった。
お二人ともよく笑う人だったんだね。
皆、あまりにも幸せだったね。
どうして忘れていたんだろう?
そして気づいた。
ああ…そうか.....
私が全部壊したんだ···
全部私のせいだね。
全部私のせいで...!
私さえいなかったら。
私が痛くなかったら。。。!
みんな、みんな!
幸せになれたんだね?
どうしてそんな簡単なことも知らなかったの?
いや、違うよ。 そうだよね、そま?
君は全部知っていたじゃないか。
だよね
全部知っていながら知らないふりをしてきたんじゃないの!
知らないふりをしたかったんじゃないの。
あやめとの日常に安堵して楽しくて、安逸に無責任に無心に知らないふり。
私はただの被害者です。
何の過ちもありません!
そんなに自分を言い聞かせながら!
ただ利己的にその幸せを何の代価もなしに享受したかっただけじゃないの!!
そんな裏側でお母さんが、お父さんが!
どんなにつらかったか知っていながらもそのわがままで知らないふりをしてきたんじゃないの!!!
死ね!
死ね!
死んじゃえ!!!
あなたなんか死んじゃえばいいんだよ!!
どうしてもっと早く死ななかったの?! え?!!!!!!
あなたさえ早く死んだら···
...
.....
ねえ、相馬、お願いがある。
今は何もいらないから, 泣いてくれ···
泣かせてくれ···
泣きたい私が泣くためにはいつも自分に頼むしかなかったから···
だから頼むよ、流れて流れてこの鼓動の中に溶け込んだ毒さえ流れ落ちるようにしてくれ···
その日、私は叶わない願いを祈り続けた。
流れ落ちろ、涙。
泣くことさえ許されない壊れた私の両目を恨んで、はちきれそうに破裂しない心臓の鼓動の音に、その夜、私はまったく眠れなかった。
そんな長い夜を過ごす間、残念ながら何の意味も慈悲もなくあっという間に2日の時間が過ぎた。
目を覚ました私は、絶望という名の布切れの中で、断頭台に向かって歩いていた死刑囚の感情を理解した。
廊下を横切る足音が聞こえてくるたびに、恐怖で冷や汗が出た。
トガックトガック
ただ普通の足音だったにもかかわらず、今日に限って鮮明に聞こえてきた。
死が迫る音が聞こえた。
トガック トガック トガック
死神が、担当医が近づいてくる音があの薄いドアの外から私に向かって近づいていた。
恐怖であれほどすぐにでも心臓発作が起きるかのように心臓が揺れ動いた。
そしてやがて人は死ぬ前に恐怖でショック死する動物であることを自覚した。
「違う、違う、違うだろう」と現実逃避をしながら避けられない運命から抜け出そうとした。
トガックトガック トガック!.....
どかん!!!
ドアの前に立ち止まる足音は、まるで爆弾でも地面に打ち込まれたかのように、私に大きな衝撃を与えた。
違うよ。
そんなはずないよ。
この全てが私の錯覚であることを切実に祈りながらも本能的に分かることができた。
死神が来た。
その死の足音が部屋のドアの前で止まると、あっという間に私の心は深淵に吸い込まれた。
呼吸がうまくいかなかった。
いやだ...!
無念と恐怖に涙が流れそうだったが、壊れた肉体はそれさえ許してくれなかった。
トントン、ドルル、トカトカ!
一度ノックした後、ドアを開けて入ってきたそれは突然私の前に立ち止まり、一度沈黙した。
それもしばらく私の耳に男性の声が流れてきた。
「そまさんですよね? 今月、病院代を払えなかったんですね、両方の親の行方、親から捨てられて、全く無一文のあなたは、もう延命治療を受けることすら無理でしょう......」
担当医師の声ではなかったが、ある意味でそれが当然かもしれない、それこそ追い出そうとする相手が暴れるかもしれないのに、本人が直接乗り出す高い方々はいないだろう。
そのため、彼らは代理人、死神を送った。
彼が何を言っているのかなんてもう私の耳には聞こえなかった。
ただ···ただ…!
死にたくなかった....!
こんな体だが、ある日突然死んでしまうかもしれないこんな体だが、死にたいとは思わなかった。
まだやってみなかったことが分からないことが山ほどあった。
何よりも、まだあやめに別れの挨拶ができていない。
あやめ···….
幼い頃からずっと一緒に過ごし、このような体になった後も訪ねてきてくれる唯一の人。
叶わない心だということを誰よりも知っているし、伝えてはいけない感情だということもよく知っている。
だからこそ、今まで一生懸命自分の心を欺いてきた。
だから、今抱いたこの感情は恋人になりたいという恋心も一生を共にしたいという贅沢な感情でもない。
ただ私は彼女の話を聞きたい。
時々訪ねてきて聞かせてくれるささやかな彼女自身の話が良かった。
彼女の声から時々にじみ出る寂しい感情に胸が詰まったが、それでも強く生きていく彼女の強さに惹かれて生きようと誓った。
死にたくない。
死にたくなかった。
それがいかにぜいたくで利己的な感情であるかを今では分かっている。
それでも私は....!
生きたい。
生きて, たった一瞬だけでもいいから 彼女に会って私の真心を···….
お別れの挨拶をしたい。
生きたいけど、以前のように彼女に会いたかったけど、それができないことを知っているから。
私は彼女に別れの挨拶がしたい。
「20年間ありがとうございました」と、「さようなら」と伝えたい。
それでいい。
それでいいから。
もう欲張らないから···
どうか私にもう少し、もう少し時間をください。
全部終わらせるから。
もう一度だけ彼女を待たせてください。
「もう延命治療は無理でしょう……, でも、あなたは運がいい、本当に運がいいです。 混乱するかもしれないので、要点だけ言います。 あなたは来月まで生きることができます、私は病院代を支払いました。」
私が混乱から抜け出す間もなく、男性は注射で私の手の甲に何かを注射して話を続けた。
「ただ、今月だけです、もしあなたが生きよどするなら、自分でチャンスをつかめなさい。」
男性はそこまで言って、私の頭にヘルメットのような機械をかぶせた。
「もしあなたがこの機会を生かすことができれば、また来月に会うことにしましょう」
そう言った男性が機械のようなものを作動させると、私の精神は次元の向こうへの旅を始めた。
「あなたを探してくれたあの子に感謝してください」
男性は最後に何かを言ったようだったが、この時の私には恐怖と混乱によってその言葉が伝えられなかった。
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