第4話 黄の世界の物語(琥珀)



 寿命の少ない者達が、どこかの世界から逃げてきた。


 そんな彼らを受け入れたのは、琥珀という老人だ。


 琥珀は彼らを哀れに思い、救う事にした。


 彼等を不便の多い肉体から解放するために、眠りにつかせることにしたのだ。


 眠りについた者達は、精神体となって生き続けることに成功する。


 その生き方は、人生は以前とはまったく異なっていたが誰も文句は言わなかった。


 子孫を残せないという一部の欠点があるものの、誰もが喜んでいたのだ。


 そんな中、子供を授かりたいという者がいた。


 彼等は目覚めを求めたが、琥珀は首を横に振るしかなかった。


 彼等の体はもう限界だから、次に目覚めたらその瞬間に、命が終わってしまうだろう、と。


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