第10話:最近読んだ本の話『語彙力図鑑』
最近読んだ本の話をしよう。
今回は『プロの小説家が教えるクリエイターのための語彙力図鑑』。長いので、以下『語彙力図鑑』と記す。
これは、SNSのフォロワーからの紹介で購入したものである。
言葉の美しさを大切にする人物で、そういった人物から語彙を増やすための本を紹介してもらった形だ。それは買うしかない。
本書は190ページほどあり、かなり分厚い。
感情表現や身体の描写方法、声の表現や感触、情景、色彩に至るまで、その言葉の意味や類語、関連語やそれを実際に表現するときの例文まで載っている。
私なんかは、声に関して今まで小説で気にしたことはなかったかもしれない。声優や耳触りのいい声を聞くのは好きだ。だが、音の存在しない小説で、声を文章で表現するという発想がなかった。
身体や顔のパーツについても勉強になる。私は小説を書く際にはキャラクターの外見的特徴はあまり書かない。例えば顔に火傷や大きな傷があるとか、ストーリーに必要なら書くが、基本は読者の想像に任せるタイプだ。
もちろん、細かく決めすぎると読者の想像力を阻害してしまうかもしれない。ライトノベルであれば、本の冒頭にキャラクターの絵が描かれているので小説内でわざわざ書かなくてもいいかもしれない。結局ここらへんは作者次第だと思うのだが、美人をただ「美人」と書くよりは、その顔のパーツの美しさを詳細に表現できたほうが説得力はあるだろう。
また、小説というものはやはり語彙が豊富な方が良いだろうと思う。同じ言葉を文中に連続して出せば、その作者は語彙が少ないと判断されるし、何度も同じ表現が出てくれば読者もくどいと感じるだろう。そういった語彙を増やすのに、ネットで類語辞典を引っ張り出すのもいいが、こうして紙の本でまとまっているものをめくれば、新しい発見があるに違いない。
私はよく使う本を机の上に出しっぱなしにするクセがある(物の住所が決められないわけではない)が、この『語彙力図鑑』も手放せない良い資料になっている。
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