第4話 名も無き町で奴隷を買った

「盗賊を討伐してくれたのか?ごうの者、名も無き町へようこそ」


 門番に歓迎された。

「門番さん、この町に奴隷商有ります?」

「有るぞ!奴隷商に欲しい娘が居るので、ワシも金貨貯めてる所だ」

「よっし!その娘買いに行こう!」

「金貨20枚だぞ!簡単には買えん高値だ」


(美女の値段とすれば、結構安いじゃん、ミヒロより遥に安い)

「奴隷商に行くの楽しみに成ったぞ!」


 門番さんに教えてもらった奴隷商、娼館の向かいって言ってた、娼婦館は直ぐに分かったが向かいに有るのは、得たいの知れない謎肉の肉屋しか無い?


「売れ残りの奴隷をつぶして精肉に加工?」

「コウさん不気味な事言って無いで、お店の人に聞いてみたら?」

「そう言う手が有ったか!気付かんかった!」


「店の人に聞くのって普通だよ?」


「へい!らっしゃい!!見掛けない兄さん、20日前にさばいた新鮮肉が有るぞ!」

「20日前?それって、新鮮とは言わん!腐って無いかい?」

「兄さん、肉は熟成が必要なんだぞ!」


「腐ったお肉は何の肉だ?」

「・・・・・・」

「おい!その沈黙は怖いぞ!」

「コウさん?肉じゃ無くて奴隷商の場所だよ?」


「そうだった!店主、奴隷商がここいら辺に有ると聞いたが、何処に有る?」

「らっしゃい!奴隷商はここだぞ」


「奴隷商がここ?・・・このお肉・・・まさかマジで?」


「兄さん?どんな想像したか知らんが、売れ残り不良在庫でも、人肉は売っとらんぞ!」

「安心した!そりゃそうだよな、いくら奴隷商でも人肉は売らんか」


「当たり前だ!これは亜人の肉だぞ」

(ぎゃぁ!亜人だろうが人と付いてりゃ人肉じゃねぇか!!あの神さん、何がのどかな農園と酪農の世界だ!酪農って亜人含むお肉の製産かよ!酷い世界に転移させやがって!)


「兄さん、裏に奴隷商の入り口が有るが、その旨そうな馬売って貰えんか?」

「うまそうな馬って、駄洒落か?座布団取るぞ!」

 可愛いクリを食われてたまるか!盗賊を引き連れ裏に廻った。


「これは、知ってないと来る事は出来んな」

 肉屋の勝手口にしか見えん、ボロい戸が有った。


 勝手口だけに、勝手に入った。

「へい!らっしゃい!!」

 肉屋のおやじがいた。


「良い娘が居ますよお兄さん!」

「その前に盗賊8人買い取ってくれ」

「まいど!金貨10枚で買い取りします」

 安いのか相場なのか分からんが、邪魔なので売る。

「金貨10枚で良いぞ、次は奴隷を見せてくれ」


 美人奴隷は個室、そこそこ美人は二人部屋で、一山で売る様なのは大部屋雑魚寝状態だった。

 チョッとガッカリした、個室の女が金貨20枚と言ってたが、美人度は普通だった。


「獣人が居るだろう、見せてくれ」

「へ?そんな美女連れて居ながら、獣姦目当て?お兄さんは変態か?」

「いいから見せろ!」

 獣耳少女とズッコンバッコンは、異世界ファンタジーの醍醐味だぞ!


「ヘンタイさん、在庫はこの二匹のみだ、痩せっぽっち肥らせて売ろうと思って居った、現状お買い得二匹で金貨1枚と言いたいが、歩けん二匹連れて行く手間が必要で、半額割引銀貨50枚だ!」 衰弱で動けんので無く、膝下の脚が二人とも変に曲がって骨折してる?

「脚はどうした?」

「直ぐ逃げ出そうとするので、脚骨を折ったら変にくっ着いて」


⦅異世界ハーレム物は、ユニコーンの角とか回復魔法とか、回復の方法が有るがどうしたものか?⦆

⦅コウさん、九十九神の私はこの程度の骨折回復出来るよ⦆


「銀貨50で買った!」

 おやじに金貨1枚支払った、お釣が銀貨50枚?

 銀貨100枚が金貨1枚か、金貨の値打ち結構凄いんだな。


 買った者は俺の者、ミヒロに再生回復させた。

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ドールミヒロと異世界へ 犬時保志 @ysxyz

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