第3話
「ううん。怒っても仕方ないし。私のせいでもあるし」
寛容な心の持ち主だ。でも最後の言い方が気になる。
私はスポーツバッグを持ち直した。
「なんで?」
「他人と関わるの……苦手だし、教室の隅っこで本読んで目立たないようにしてるの私だから」
そういうことか。それはタイプの話だから、私は気にしなくていいと思うけど。
「それで、川崎さんはどうしてここに?」
「あ、そっちは知ってるんだ」
「うん、川崎さん目立つし」
言われた動きが止まる。嬉しいような、むず痒いような。悪目立ちなら考えなきゃだし、良い意味であることを祈る。
私は城ヶ崎の表情や仕草から相手の真意を見つけ出そうとして、やめた。
話を戻そう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます