第3話アスファルトが濡れる

今日は名古屋は暑かった。

17時半地下鉄の階段を昇っていくと、夏の匂いがする。

そう、熱くなったアスファルトに雨が当たる時の匂い。

あぁ〜、雨が降ってるかもと地上に出ると、案の定夕立が降っていた。アーケードを通り三嶋屋に向かったが、店休日。

吉野家で、生中を飲んだ。

あのアスファルトの濡れた匂いを嗅ぐと、夏の到来を感じる。

一種の打ち水効果があるが、むわっとしている。

明日は、朝から雨だからアスファルトの匂いは感じないだろうが、カンカン照りの日の夕立は気持ちが良い。

この匂いは、昔の故郷で良く感じていた。

バイク通学だったので、下校中雨が降り出すとカッパを着て、帰って行くのを思い出す。

田舎なので、道路以外はアスファルト、コンクリートではない。


草っぱらに雨が当たったら、蒸散で蒸し蒸しするから、それが嫌だった。

雨が降ると、滑りやすくなりバイクでコケて、膝をえぐられたことがある。

病院へ行き、タワシで傷口を洗浄され、激痛に耐えた。

あれは、すべり症についで痛い思い出だ。

これから、しばらくは夕立の度に懐かしい夏の匂いがするであろう。

明日は、朝から雨。

約2週間後に太陽の出番が来る。それで、梅雨明けだろう。

今年の夏も、暑くなりそうだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る