4,イリス、キャンプをする

ここは人類に、魔の森と呼ばれるほどの危険地帯。こんなところに暮らす生き物は軒並みおかしい。だから生物カースト最下層のリスだって普通に強い。ちなみにこの森の木の一部は、大型の魔獣すらつか寄らないほどの危険な木がたまにある。




「「・・・」」




イリスとピーは黙ってさっきまで気絶していたリスを眺めていた。




「フンッ!フンッ!フンッ!フンッ!フンッ!」




イリスたちがリスを回収しにきたときリスは投げられて10分の1くらいになった木の一つを持ち上げ筋トレをしていた。小さくなったとはいえ破片一つ一つは、普通に100kg近くある。リスは、あの気絶していた時のか弱い肉体はどこにと言うぐらいバッキバッキだった。リスは、木をダンベル代わりに数分間上げ下げし続けたあとに、タンパク質の取れて脂質の少ないきのみを食べていた。ササミかな?


「ポイッ」イリスは同じきのみに神経毒を仕込んで投げ渡した。森の中で採取したものである。


リスは、何も疑わずに食べた。もう完全に脳筋である。次第にリスの動きは弱まり動かなくなった。


イリスは、ひょいっと持ち上げることが出来なかったので引きずってキャンプ地に戻った。ちなみに水も戻る途中で補充したためリスは、ピーが変わりに引きずったそうな。






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イリスの3分クッキング


本日の食材




・リス[マッチョ]


・きのこ[図鑑を見る限り安全]


・食べられる草[苦い]


・塩[我が家の味]


・油[植物性]




一品目:リスのきのこ炒め


1,まず、リスを〆たあとに解体し野生なため寄生虫なども考え、肝などは捨てましょう。


2,次に、軽く水で血などを洗い獣臭さを消すために塩もみをします。


3,その後、一口サイズにカットしたあとに水に軽く付けてリスの下準備は完了です。


4,まず、きのこを傘と枝で分離します。今回枝はいらないので、土に返してあげましょう。食品ロスではございません。リサイクルです。


5,次にきのこの傘を薄く縦にカットしてください。幅は5mmほどがいいです。これで、きのこの下準備も完了です。


6,フライパンに油を引き、火を付けます。そして油が、滑らかになればリスの肉を入れてください。


7,次にリスの肉にある程度火が通ったなら火を弱め、きのこを入れてください。


8,最後に、きのこの白い部分ががきつね色になったなら塩を軽くまぶして完成です。




二品目:サラダ


1,まず、草を洗ってください。


2,次に、草が苦く食べれたものじゃないので水で茹で、アクを抜きます。


3,その後、水を抜き塩を付けて良くもみます。


4,最後に、水で軽く洗い流せば、サラダの完成です。




イリスは、リス肉を食べた。




「筋肉質過ぎる、、、硬い、、、」




リスがマッチョすぎたせいで筋肉質で硬く、とても食べられたもんじゃなかった。きのこは、なぜか味がしなかった。


次に、サラダ[草]を食べた。苦みを無理やり塩でごまかしたような味がした、、、




「早く人里に行きたい、、、」「チュピィ、、、」




まともな食事が食べたいな〜とイリスは思った。もちろん完食はした。自然の恵だもの。ちなみに精霊は食事を必要としないので取ってもいいが必要がない。なので、ピーはイリスの不味そうにしてる顔で食べる気を失せていた。




「寝よう、、、」




明日には森を抜けられる。だからしっかりと体力を回復するべきだと思いイリスは寝た。






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イリスの朝は早い。というより森の中でピーがいるとは言え一人で寝るあまり長く寝るのは危険なのだ。さっさとキャンプ道具を片付けるため昨日積んできた木の実を、頬張りながら寝ぼけた体を動かしていた。イリスは、よく勝手に家を出てキャンプをしていたので寝ぼけていても慣れた手つきで片付けていた。




「火種を残すと危ないから、、、」




しばらく動けば、眠気はかなり取れる。イリスが片付けを終える頃には完全に目を覚ましていた。




「行こう!ぴーちゃん!」「チュピィぃぃぃ、、」




ピーはまだ眠いようだ。イリスは、また森を出るために動き出した。




しばらくすると、、、




「やっと着いた!!」




森はいつしか草原になっていた。森を出たのだ。そして幸運なことに遠くに、人里が見えた。その人里は、大きな城壁のようなものに囲まれていた。おそらく、この森から出た魔獣に対処するためだ。イリスはその人里を目指すことにした。






その人里に近づくと面白いことに気がついた。




「村だ。これ」




なんとこれほどの城壁で囲んでいるから街位の大きさはあると思ったが村だった。なぜ村と気づけたのか?それは明らかに小さいからだ。近づくと城壁は横幅100mほどしかなかったのだ。そして不吉なことに城壁が、ところどころ半壊していた。だが村だからといってイリスが近寄らない理由はない。イリスは村の入口に向けて歩き出した。

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