1.イリスの前世と前々世

まずは、イリスの前々世から話していこう。イリスの前々世の名前は「ソピア」帝国に拾われるまでは、貪欲の魔女と付近では呼ばれていた。水色の髪を肩辺りまで伸ばし、緑色の目をした小柄な少女だ。そんな少女ソピアは、あまりの知識欲に周りをドン引きさせていたという。逸話としては、どうして家が立つのか知りたくなり、近くの伯爵様の別荘を警備中の騎士や待機中のメイドや執事をお構いなしに当時ソピアが知っている魔法を使い解析しながら家を半壊させたのだ。もちろんすぐに捕まって牢屋に入れられすぐに処刑されることも決まった。しかし、ソピアの知識欲は牢屋の中でもとどまることを知らない。




「この牢屋他の鉄とは物質が違うなぁ〜どうして硬いんだろう?」




そう言ってソピアが、魔法で解析し始めたのだ。




「おい、小娘やめろ。下手な真似はするな!できる限り長く生きたほうが得だ!!」




もちろん看守は止めた。




「おい!!小娘聞いてんのか!?」




もちろん聞いてません。そんなことで辞めるなら家なんかお偉い様の家を壊すなんてことはしません。ソピアの中では、看守の注意<牢屋の素材 なのだ。


そしてソピアの恐ろしいところが知識の吸収速度が他の人とは次元が違うのだ。




「・・・なるほどつまり・・・で・・・・・質だからこの魔力方程式をを横に移動すれば、、、、ただの鉄になるかじゃあいつものでここから」




「小娘、、、いや嬢ちゃん頼むやめてくれその魔鉄をそれ以上鉄に変えないでくれ、、、、そのパイプ三つで一軒家が、変えるくらいたけぇんだ。頼む俺の出世に関わる。俺には2歳の娘と息子がいるんだ。将来は、安心させたい。」




少なくとも伯爵様に看守を任されるだけの実力のある男だからこそある程度魔法や常識がある。だからソピアがやっていることの無茶苦茶さやこの魔鉄の相場を理解している。


たださっきも話したがソピアの中では、看守の注意<牢屋の素材なのだ。看守の嘆きなど耳にも入ってない。




「鉄はやっぱりここに魔力を加えると脆いよねぇ〜」




こうしてソピアは、あっという間に当時の魔鉄と言われるものの最高峰に近いものをただの灰に変えてしまったのだ。灰が崩れる音とともに看守の嘆きも聞こえたという。




他にも生態調査のために山を半分削って採取したや、暇つぶしで当時の未解決問題を解決したなどいくらでもある。ただ看守の胃破壊事件がソピアの運命を大きく変えた。








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「お主を、第77代王宮魔道士団新設初代研究団長に任命する。」




伯爵という国王の目に止まるような場所で二つの珍事件を、起こしたのだ。当然注目されるそして過去のソピアの珍事件重鎮が拝見し、こいつは使えると判断した。その結果今まで王宮魔術師団には攻撃系の魔術を得意なものを配置した攻術団と補助魔術が得意なものを配置した補術団の二つの団しかなかったが新たにそこから更に魔術師観点から新たな魔術を研究する研究団ができてしまいそこの初代研究団長に任命されてしまったのだ。ただ実力主義の帝国だったのが一種幸運だっただろう。でなければ「伯爵様の別荘を破壊するなんて何たる不敬だ!!」とか言われて処刑されていただろう。




「ハイ、、、、コウエイデスヘイカサマ」




ソピアは、外を自由に出歩けなくなった不便さと今までにない研究ができる喜びで複雑な返事をしていた。




ソピアは帝国の想像以上に働いたなんとこの仕事について3日で、新しい魔術を17個作ったのだ。今までできなかった仮説を大量に実行した結果である。




最終的にソピアは、この仕事を終えるまでに新たに魔術を数百と生み出し、魔法という概念を生み出し、魔力がないものでも扱えるというコンセプトで開発中の生活魔法というもの術式を8割完成させ後続に託す形で、2代目に地位を譲ったという。


第2代目の研究団長の日記にはこう記されていたという「初代団長が優秀過ぎたせいで、プレッシャーで吐きそう」


ちなみに退職して体が不自由になっても魔法を開発し続け、事前に紙などの有機物に特定の魔力の込め方をすることで簡易的な魔術を威力は減衰するが即座に展開できる通称魔紙の論文を出したという。


本人曰く「召喚術を応用してみた」だそうです。第2団長は、「あのババアは休むことを知らなねぇのかよ」と言っていたという。ちなみに第2団長は、生活魔法と魔紙の魔術をしっかりと部下とともに完成させ、ソピアが作った魔法を更に改良し下位魔法、中位魔法、上位魔法、最上位魔法で分類分けし、魔術短縮という術式の展開を早める方法を確立したそうだ。第3団長曰く、「ソピアの下で働いた連中は軒並みバケモンだよぉ〜。ソピア様がいたときの先輩方その後に入った家等じゃその差は歴然すぎるよぉ〜。お腹痛いよぉ〜」と言っていたという。




こうしてソピアの人生は、終わった。死後ソピアは「叡智の魔女」と呼ばれ帝国に大英雄という1000年に1人出るか出ないかの地位を与えられたという。勇者御一行以来だそうだ。


そしてイリスが生きてる今もソピアの墓は、とても豪華で観光客で賑わっているという。そのことをイリスはまだ知らない。








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イリスの前世は、ずっと病院生活だった。生まれつき体が弱かったのだ。だが知識欲は、ほとんど弱まらなかった。




「この世界はなんで魔法がないんだろう、、、」




そうつぶやきながらバイタルを解体していた。この少女は「黒下 茜」髪を切る余裕がないのか髪は腰まで伸びており、病弱なのか全体的に生気がない




「なるほどね〜。この世界に魔法があればここの装置とここの装置まとめれたのに、、、いやこれ小型化できない?この配線がこ・・・」




「何してるんですか!!!!!!」




「うおぉ!?びっくりしたぁ〜」




茜は、ソピアのときより一応進化している。看護師や医師、両親にやめろと言われようがやめないのは当たり前だが、注意されたら作業は中断するようになった。焼け石に水とはこのことか、、、




「バイタルはあなたの健康を管理しているんですよ!!勝ってに壊したらだめでしょう!!」




「看護師のお姉さん!!壊してないもん!!改良だもん!!」




「そう言ってこの前はバイタルをパソコンにしてましたよね!?このバイタル12個目なんですが!?」




「あれはパソコンじゃないXeon使ってるしメモリ256GBHDD50TB積んでるからからサーバー!!!m.2SSD積んでるからw◯ndowsの起動早いの自慢」




「ごめんお姉さん専門的なことはわからないけどパソコンもサーバもあんまり変わらないでしょう!?それにwi◯dowsってパソコンでしょ!?」




「OSが、、、」




「そもそもバイタルは、そういう道具ではありません!!」




とまぁ無視から抗議するようになったのだ。看護師だめと言われても、続けてしまうが。






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茜にとって魔法の代わりに工業が発展したこの世界は、最高の研究場所だった。


もちろん人一倍知識欲しさに努力するため学校に行けないという環境で通信制などをうまく利用し有名大学に、入るといった天才性を見せた。


しかし、自然の摂理には叶わないのだ。彼女の体は弱い。大学生活2年目にして発作が起こった。直ぐに病院に運ばれたが




「どうして二枚貝だけ頭を退化させる道を選んだんだろ、、ぅ、、、、、、」




「ちょっと何言って、、、大丈夫ですか?だぃ、、、、、」




命が力尽きる最後の最後まで、必要のない知識にさえ貪欲だったという。


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