第29話「夫婦?」
奈津美との同棲生活が始まった。
(修)「家事とかどうする?悪いけど俺洗濯と風呂掃除しかできないからな」
(奈津美)「別にご飯なら私が作るからいいよ」
(修)「ご飯作れるん?」
(奈津美)「なに?ばかにしてる?」
(修)「いや、小学生の頃俺より不器用だったじゃん」
(奈津美)「あの時と一緒にしないで!今は家事一通りは出来るんだから」
(修)「すまんすまん」
(奈津美)「後で買い物行くから一緒に行こう。夕飯の材料とかも買いたいから」
(修)「いいよ」
それから俺たちはご飯の材料を買いに行くことにした。まぁ、いつも行くショッピングモールに行った。いつもこんなに食料を買うとき隣にいるのは母さんなのに奈津美がいるのが不思議な感じだった。
(奈津美)「ねぇ、修」
(修)「なに?」
(奈津美)「こんなに食料持って2人で歩いてると私達夫婦に見えるんじゃない?」
(修)「そうか?」
(奈津美)「そうでしょ」
たしかにこの状況俺と奈津美は夫婦に見えるのだろうか?
(修)「夫婦になるってどういうことなんだろうね?」
(奈津美)「急にどうしたの?」
うん、自分でも急になに言ってるんだろうと思った。考えるより先に言葉に出てしまっていた。
(修)「いや、何でもない。気にしないで」
(奈津美)「うーん、夫婦って難しいよね。でも私が勝手に思うには愛することの最後に行き着くところが夫婦じゃない?」
(修)「愛することの行き着くところ?」
(奈津美)「だって世の中には数え切れないくらいの異性がいるのにその中で1人を死ぬまで愛し続けるって簡単じゃないと思うんだよね。正直他の異性に目移りしたり、自分の好きな異性のダサい姿だったりを見て冷めることもあると思う。それでも愛し続ける覚悟が結婚して夫婦になるってことだと思うんだよね」
(修)「なんか難しいこと言ってるな」
(奈津美)「修が難しいこと聞くからでしょ」
(修)「あのさ、変なこと聞いてもいい?」
(奈津美)「なに?」
(修)「好きな人への恋が絶対に叶わないとわかったらどうするの?」
(奈津美)「え?うーん諦めずにアタックするかな」
(修)「もし会えないくらいに遠い場所にいるとしたら?」
(奈津美)「それは難しいな〜、そんな事聞くってことはまだあのこと引きずってるんだ」
(修)「あんなこと忘れられるわけないよ」
(奈津美)「そっか、でもべつにいいんじゃない?その思いは大切にしたほうがいいよ」
なんで急にに思い出したのだろうか?そっかそろそろあの日が来るからだ。
珍しく次回予告
次回から修の過去について始まる。修にはいったい何があったのか?お楽しみに!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます