地獄の定期テスト
第23話「そろそろ地獄かよ」
修学旅行が終わって1週間くらいたった。俺も含めたクラスのほとんどのやつが沖縄の思い出に頭の中を支配されて授業にも集中していない。そんな中でもしっかりしている人が1人いた。
(先生)「坂下さんここは何ですか?」
(奈津美)「えーっと、わかりません」
(先生)「じゃあ、田中くん」
(幹也)「わかりません」
(先生)「まったく、みんな沖縄に全て置いてきすぎだ」
(渚)「はい!分かります」
そう言って渚さんが答えた。さすがとしか言いようがない。案の定先生にも褒められている。そして俺たちには渚さんをみんな見習えだのなんのギャーギャー言っている。その中の先生の一言でみんな目を覚ますことになる。
(先生)「もう1週間もしたら定期試験が始まるからしっかり勉強するんだぞ」
げっ、定期試験かよ〜
✴✴✴✴✴✴✴✴
(修)「はぁ〜」
(幹也)「どうしたんだよ。そんなでっかいため息ついて」
(修)「だって来週から地獄が始まるんだぞ」
(幹也)「そんな地獄か?」
(修)「いいよな〜、それなりに点数取れるやつは」
(幹也)「お前は前回どうだったんだっけ?」
(修)「赤点2個」
(幹也)「フハハハ」
(修)「そんな笑うなよ趣味が悪い」
(奈津美)「そんな赤点2個の修に勉強教えてあげようか?」
(修)「断る」
(奈津美)「なんでよ?この私が教えてあげるって言ってるのに」
(修)「だって、奈津美も前回赤点取ってるじゃん」
(奈津美)「うぐっ、でも私は1つだし」
(修)「はぁ?あと2点で赤点の教科が2個くらいあっただろ」
(奈津美)「うっさい、バーカ」
そう言って奈津美は教室から出ていった。修学旅行で奈津美とはあんな事があったのに普通に話せる。幼馴染パワーなのかなんなのか自分でも分からない。でも1つだけ変わったことがある。それはあれ以来俺は奈津美を女の子として意識してしまっているということだ。
(渚)「じゃあ、私が教えてあげようか?」
(修)「え?いいの?」
(渚)「うん、もちろん」
(修)「でも、前回入学以来初めて1位を譲ったんじゃなかったっけ?本当に俺に勉強なんて教えてもいいの?」
(渚)「別に私は1位にこだわってないし」
(修)「じゃあ、よろしくお願いします」
(渚)「じゃあ、放課後図書室で待ってるから」
なぜか渚さんが俺に勉強を教えてくれることになった。そして放課後に俺は放課後渚さんにみっちりしごかれた。
(渚)「まぁ、今日はこんなもんで許してあげるわ。明日からもビシバシいくから」
そう言って渚さんは図書室を出ていった。それと入れ違いになるように彩華が入ってきた。
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