第22話「白馬の王子様」
今日は修学旅行最終日だ。とは言っても今日は帰るだけだ。この修学旅行色々あった。3泊4日の旅行が1週間以上あった気がする。俺たちは飛行機に乗った。まだ沖縄を離れたくない。最後まで沖縄の景色を楽しもうと窓の外を眺めていたが俺はだんだんウトウトしてきた。たしかに修学旅行は楽しかったが疲れているのは事実。もう限界だ。寝ちゃってもいいかな。そう思って俺が目を閉じると俺のほっぺたに何かが刺さっている。
(渚)「ツンツン、修くん起きて」
(修)「何?俺疲れて眠たいんだけど」
(渚)「まだ寝ちゃだめ!」
(修)「なんで?」
(渚)「私の話し相手になってほしいから」
(修)「なんて自分勝手な」
(渚)「まあまあ、私が君と2人で話せることなんて滅多に無いから」
(修)「話しかけてくれればいつでも話すのに」
(渚)「君の周りにはいつもあの2人がいるから2人きりで話すことなんてないでしょ」
(修)「そうかもな」
そうして俺は半ば強引に目を閉じて寝ようとした。
(渚)「ちょっと寝るな〜」
俺は渚さんが俺のほっぺをツンツンするのを無視した。すると渚さんは俺のほっぺたをつねってきた。
(修)「痛い痛いやめて」
(渚)「じゃあ、私とお話してくれる?」
(修)「分かった。話します。そこまでして話したい程の話題があるのか?」
(渚)「そんなの決まってるじゃん。私は君たち3人の関係が知りたいの。2人と付き合ってるとか言わないよね?」
(修)「そんなわけ無いだろ。俺は誰とも付き合ってない」
(渚)「そっか、そうなんだ」
(修)「いつも俺たちの事を話してくるけど渚さんはどうなんだ?」
(渚)「というと?」
(修)「好きな人とかいないのかなって」
(渚)「え?なになに?もしかして私の事好きなの?」
(修)「違う。俺たちの事に色々関わってくるから恋愛が好きなのかなって思って、それなら好きな人とかいるのかなって思っただけ」
(渚)「恋愛は好きだけど私は好きな人いないよ」
(修)「じゃあ、好きなタイプとかは?」
(渚)「やっぱり、私の事好きじゃん」
(修)「だから好きじゃない」
(渚)「まぁ、そういうことにしといてあげる。私の好きなタイプだっけ?絶対に笑わない?」
(修)「笑わない」
(渚)「私の好きなタイプは白馬の王子様」
まさか学園一の美少女の好きなタイプは白馬の王子様だなんてなんだかかわいい。それにきっと渚さんは俺が思っている以上に普通の女の子だと思った。
(修)「見つかるといいね。白馬の王子様」
✴✴✴✴✴✴✴
それから時間がたちバスに乗って自分達のまちに帰ってきた。本当に俺たちの修学旅行は終わったのだった。
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