第19話「気まずいタクシー研修」
タクシーの中が気まずい。俺の後ろの彩華の様子はまだ変で、奈津美はまだ怒っているっぽい。朝奈津美に会ったときものすごい目で睨まれたし、彩華に話しかけようとしたときは露骨に避けられた。俺はいったい何をしてしまったのか?怒らせるような事した?奈津美に関しては昨日ビーチバレーに行けなかった事をまだ怒っているのか?でも昨日「ごめん」って言ったよ!?彩華に関してはまったく心あたりがない。何しちまったんだ?このままだとせっかくの楽しい修学旅行が台無しになってしまう。今日のうちに2人と仲直りしよう!
(幹也)「なんか奈津美と神田さんの様子変じゃない?」
幹也は俺にだけ聞こえるように言った。
(修)「俺も変だと思ってる」
(幹也)「お前が何か怒らせるようなことしたんじゃない?」
(修)「心あたりがあるやらないやら」
(幹也)「なんだそれ?まぁ、はやく謝って許してもらえ。じゃないと今日1日気まずくなるぞ」
そうだな、俺たちの問題で幹也たちにまで嫌な思いをさせるわけにはいかないよな。でも2人きりで話す時間なんて作れないんだよな〜、どうするべきか。こういうときはとりあえず渚さんに相談だ。俺は助手席にいる渚さんに話しかけた。
(修)「ねぇ、渚さん」
(渚)「ほいほい、なにさ?」
(修)「奈津美と彩華の様子が変じゃない?」
(渚)「たしかに変だね」
(修)「何か知ってることない?」
(渚)「うーん、奈津美ちゃんに関してはわかってるんじゃないの?」
(修)「たしかに、てか渚さん奈津美とのことも知ってるんだ」
(渚)「あ、あ〜うん。女子の情報網なめないでよ」
(渚)危ない。昨日修くんと奈津美ちゃんが話してたのを盗み聞きしてたなんて言えない。
(修)「そうなんだ。じゃあ、彩華のほう教えてよ」
(渚)「う〜ん、教えてあげてもいいけど少しは自分で考えてほしいな。でも何も教えてあげないと修くんは分からないだろうからヒントだけあげるね。君は悪くないけど修くんに関係あるって事だけ教えてあげる。まぁ、そのうち何とかなるよ」
(修)「は、はぁ?」
それから俺たちは色々まわった。彩華も奈津美も俺と接するとき以外はいつも通りの2人だった。俺は頑張って2人に何度も話しかけようとしたが避けられた。そして俺たちは最終目的地のアメリカンビレッジに着いた。着くやいなや奈津美は自由に行きたい店を探していった。そして幹也と渚さんは阿吽の呼吸のように2人でどこか行ってしまった。2人は口パクだったから分からないが、頑張れって言った気がする。これはみんなが作ってくれた彩華と仲直りするチャンスだ。
(修)「彩華みんな好き勝手行っちゃったけど俺たち一緒にまわらない?」
後書き
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