第18話「いつもと違う?」
(修)「彩華もジュース買いに来たの?」
(彩華)「う、うん」
(修)「体調は大丈夫なの?」
(彩華)「おかげさまで、じゃあ私部屋に戻るわ」
そう言って彩華はジュースを買ってすぐに部屋に戻っていってしまった。なんか彩華いつもと違った気がする。でも元気が無いって感じではないと思う。
(彩華)記憶を遡ると私は修くんになんてことを言っていたんだ。本当に恥ずかしい。面と向かって話せない。それに修くんずっと私の側にいてくれたから海でそんなに遊べてないはず。そう考えると悪い事してしまった。せっかくの修学旅行なのに。
俺が部屋に戻っている時に奈津美とあった。
(奈津美)「あ、修」
(修)「あ、奈津美」
(奈津美)「あんたなんでビーチバレー来なかったのよ?」
(修)「あ〜、ちょっと用事があってね」
(奈津美)「ふ〜ん、神田さんや二葉さん達と遊んでたんだ」
(修)「いや、違うって」
(奈津美)「じゃあ、何よ?」
(修)「ちょっと軽い熱中症になったんよ」
熱中症になったのは俺じゃないけど
(奈津美)「へぇ~、用事が長引いたのか熱中症なのかどっちなのよ?」
ヤバい、なぜか奈津美が鋭い。
(修)「いや、えっと〜」
これはもう仕方ない。俺は本当の事を言う決意を決めた。
(修)「本当は彩華に日焼け止め返しに行ったら彩華が軽い熱中症になってたから付き添ってたんだ。」
(奈津美)「彩華彩華って………」
(修)「奈津美?」
(奈津美)「私だって修と一緒にいたかった」
(修)「え?」
奈津美がボソッと言ったことを俺は聞き取れなかった。
(修)「ごめん、聞き取れなかったんだけど」
(奈津美)「だから、私だって修と一緒にいたかった」
(修)「ごめん、気づかなくて」
(奈津美)「本当だよ。私だって………」
(修)「何?」
(奈津美)喉のすぐそこまで来た「好き」の二文字は中々口から出てきてはくれなかった。
(奈津美)「やっぱ何でもない。」
(修)「そうか」
俺たちはそれぞれの部屋に戻った。彩華も変だったけど奈津美の様子もなんだか変だったよな。明日のタクシー研修が少し心配だ。
✴✴✴✴✴✴✴
朝をむかえた。俺たちはタクシーを待っている。ワンボックスのタクシーが来て俺たちは乗った。これからのタクシー研修は大丈夫なのか?この先不安で仕方ない。
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